「楽なバイトなんてねーから!!」
まあ最近さぁやっと「闇バイトに気を付けろ」って言う啓発授業が高校でも増えたけど2024(令和6)年になって今更この国は騒いでるんだぜ。どんだけ認識が遅れているのやら。
で、この「闇バイト」が跋扈するくらいにはもう日本には碌なアルバイトが無いんですよ。
ええっ!?
思い出してくださいよ。「ワンオペ」という流行語を。「ブラックバイト」という流行語を。君はコロナ前の事……分からないよね。まだ君が6~9歳ぐらいの時だもんね。でも大人ですらこのことを忘れちゃうんですよね。
だから僕が高校生だった時は高校生はバイト禁止でバイトが発覚しようものなら停学処分だったのです。なんで禁止にされていたか分かるか? こういう犯罪にひっかかったりブラック企業の餌食にならないように大人が子供を保護していたからだ。でも平成12(2000)年頃にはもう日本のご家庭が貧乏になったので職業高校や定時制在籍でもないのに普通科の高校生でもバイト三昧で大学でも外食とか食品スーパーでバイトとして働き就職先も小売・卸ばかりという一種の「インターン」にまで化けていたんだ。こんなことして人間を使い捨てて、しかも奨学金と称したローンまで背負わされて……本当に俺は子供を犠牲にして老人だけ定年まで逃げ切ろうとするこの社会は……。
――本当にクズだと思う
でだれもやりたがらい激務&最低賃金待遇だから応募者が来なくて「ワンオペ」になったんですからね。しかもコロナ禍のような事故が起きたときはバイト・パートだからということで容赦なく首を斬るしね。
だから学費のためにとか自分の生活に不安を感じて「簡単で高収入な仕事」に飛びついちゃうんでしょ。分かるよ。ここで「楽なバイトなんてねえから」って切り捨てるのは簡単だけどじゃあ闇バイトが撲滅されない理由って何だ?
――人間、食うに困ると犯罪に走るように出来ているからだ
「楽なバイトなんてねーから!!」って言える奴は警察や教師のようにこのセリフを言う事が商売の奴か世の中の安全地帯に居る奴だ。じゃあ闇バイトを撲滅するにはどうすればいいんだろう。簡単で「全日制普通科高校に通学してる人はバイト禁止。破ったら停学処分」にすればいい。そうすれば闇バイトなんてものに手を染めなくていい。
これは大学生でも同じでもう大学1年から給料付きインターンを積極的にやればいいんですよ。それもガチの営業事務とかね。そうすれば小売業とか卸売業も無人レストランなどを真剣に考えますって。もう一回言うけど「大人と言うのは子供を保護して初めて『大人』」ですからね。まず、いかに今の社会人という存在はゴミで子供なのかということを自覚してくれ。
もちろん分かってはいると思うけど闇バイトなんて染めようものなら最悪パスポート取り上げられて拘禁され海外で特殊詐欺に加担なんてのが末路だから。でね、こういった事象が起きてるのは日本って国が中南米諸国並みに貧困になってる証拠なのね。
ここで一旦昔話に付き合ってくれ。
昭和末期の大学生ともなるとみんなスキー場に行ってリフト2時間待ちなんて状況でバイト代というのは遊ぶ金のために働くもんだったんだよ。生活費は全額親が出してくれるもんだったのね。日本はバブル崩壊(1991)からたった約25年でここまで貧困になったんだ。嘘だと思うのなら『私をスキーに連れてって』(1987)って言う映画があるのでぜひ暇だったらご覧ください。君は絶対に仰天するから。きっと君の世代ともなるとおとぎ話のように見えるかもしれないね。でもそれが昭和末期のリアルな光景だったんだよ。あるいはバイト代で溜まった金で「日産・シルビア」なんて車などを買ってたんだ。いわゆるデートカーって奴だな。あくまで「シルビア」や「シビック」や「ミラージュ」なんて車は当時はガキんちょ用の車で大人は「日産・シーマ」や「トヨタ・クラウン」という高級車を買いあさっていた。いわゆる「シーマ現象」(1988)という奴だ。嘘に聞こえるかい? 2025年現在で65歳前後の大人に聞いてごらん、これが『現実』だ。今の時代シビックが高級車と化している時代から見ると嘘のように聞こえるがもう一回言う。これが現実だ。お金持ちの大学生に至っては当時「日産・スカイラインGT-R」(BNR32)に乗っていた。当時の大学生にとってあこがれの車だ。もう分かるだろ? なんで日産自動車って会社が2回も倒産寸前まで行くような苦境に陥ったのか。世の中の物事と経済事象は見事に一致するんだ。だって、昭和末期は大学入学のお祝いとして親が「これください。現金一括で」(あるいは「カードで。1回払いで」)なんて言う状況だったんだよ。軽なんて乗ろうものなら確実に馬鹿にされた。
もう言いたいこと分かるよな?
答え:昔は高校生の大半はバイトする必要なんて無かった
君は今しか出来ない青春……特に部活、恋愛、友人とのゲーム、受験勉強、自由研究、読書。全部これらの貴重な時間を潰してまで君は大人になったらいつでも出来るバイトに明け暮れるのかい? 君は青春というものを潰された代償で少ないお金を引き換えにしてるんだぞ? 当時の大人は「君は高校生なんだから今しか出来ない事に熱中しなさい」と言われたんだ。高校3年間で稼げるバイト代なんてせいぜい180万円。今なら軽自動車1台分にもなりやしない。そんなお金よりもっと大事な事があるだろ? いいか? 言うぞ?
――青春って二度と戻って来ないんだぞ? お金よりも大事なものがこの世にはあるんだ
もちろん昭和末期当時の主婦の約70%が専業主婦で女性に至ってはほぼ一生働く必要が無かったのだ。昭和62(1987)年の流行語って知ってるか? 「亭主元気で留守がいい」だからな? だから当時は職の奪い合いという現象も労働者が溢れて給与を安く買い叩く現象も起きなかったのだ。ましてや高齢者が働く必要なんてなかった。ゆえに昭和末期当時よりも今の方がずっと労働人口が多いのだ。もう一回言う。現実の事象と経済現象は一致するんだ。
答え:闇バイトを撲滅したかったら貧困を撲滅するしかない
答え:もう高校1年生のうちからインターンを企業側は行ってください。それを「職業訓練」って言うんだよ。
もちろん真なる答えは「日本を見捨てて先進国で働く」なんですけどね。でもそれは大人になってからだぞ。