転生しました
目を開けるとそこは神殿のような場所だった。
うーん....なんでここにいるんだ....?
確か本屋に行こうとして、それで車にはねられて....。
そうか、俺死んだんか....。
このデザインの建築物。
目が覚めると違うところにいる。
もしこれが異世界転生だとすると、次は女神さんが....。
「お目覚めになられましたか。」
隣には白い衣装で身を包んだ綺麗な女性が立っていた。
えっこれって本当に転生したやつ....?
「失礼ですが、女神ですか?」
念の為聞いてみる。
「ええ、この世界の女神です。」
まじだった....。
ならこの流れは....魔王討伐かな?
「俺は死んで転生したってことですか?」
「えっ....ええ、そうですよ。」
女神さんは困惑気味にそう言った。
「ステータス見せてくれます?」
「もちろん大丈夫ですけど、まずはこの世界の説明をしますね。」
「いや、先に教えてくれませんかねぇ?」
「無理です。聞きなさい。地獄に落としますわよ!」
「はい(´・ω・`)」
女神さんって怖いなぁ....。
神なんだもんな、間違いなくあれは冗談では無い。
間違ったら本当に落とされるかも....。
「まずこの世界は魔王の脅威に置かれています。
そこで、あなたには魔王をぜひ討伐して、世界に平和をもう一度もたらして欲しいということです。
ここを出た瞬間にあなたは用意された家に転送されます。
そこで装備と少しの資金が置いてありますので、それを使ってください。
良いですね?」
「はい....。」
「ではあなたのステータスです。ここを出た後に読んでください。」
一冊の薄い本を貰った。
この中に自分のステータスがあるのか....。
でもそれは良いとして、早くあの小説の続きが読みたい。
何とか手に入らないかなぁ〜
「あの〜、元の世界には帰れたりします?」
「魔王を倒せば好きなタイミングで帰れますよ。
そして来ることもできます。」
「わかりました、ありがとうございます。」
帰れるのなら出来るだけ早く帰りたいな。
しかも魔王を倒した後は元の世界とここを行き来できるということだよね?
良いねぇ、便利だなぁ。
「質問はまだありますか?」
「あー、ないですかね。」
「わかりました。
ではここを出た後に質問がある場合は、『女神さーん』と叫んでください。
ここに転送します。」
「転送....わっわかりました....。
困ったら使わせて貰います。」
「ではそちらの扉からどうぞ。
結構重いので頑張って下さいね。」
後ろにある白い扉に向かった。
これを出れば異世界生活が始まるのか。
でもまぁ早く帰りたいし、出来るだけパパッと終わらせるか。
「では、失礼しま....」
ドアが重い。
体感ではまるで何十年間も開けられなかったサビで凸凹になったドアを開けているようだった。
「もっと力を使ってください。」
「おりゃー!!!」
バキッ!!!
ドアが取れた。
模範解答のごとく綺麗に外れた。
ドアノブだけでこんなになるものなのか....。
力を入れすぎてしまったのだろう。
やばい、女神さんに怒られる....。
「女神さま....ごめんなさい....。」
「ドアはすぐ直りますのでそのまま出ていただいても大丈夫です。」
「はい....すみません。」
申し訳なさを全開にし、ドアがあった場所を通る。
そして一歩を踏み出した瞬間、目の前が真っ白になった。