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異世界にて  作者: 分福茶釜
8/10

ちょっとしたハプニング

「ふむ…ノアは四大元素の内水系統の魔法が使えてトーゴが四大元素全てか」

 アイン曰く魔法の大元は火、水、風、土の4つでできているらしく四大元素を統べるものは全てを制すと言われているらしい。

「つまり…俺って全部の属性が使えるってことか?はは…なにそれ強すぎだろ」

「極めて珍しい……というか今確認されている冒険者の中でお前が2人目だ。こればっかりは誇ってもいい」

 今は魔法の威力がショボくても修行次第ではもしかしたら……

「まさかトーゴがそんな凄い力を持ってたなんてな〜…羨ましいなぁ」

「私神なのに魔法が使えないなんて……普通そういう全属性云々のくだりは神である私の

……」

「あいつはなにをぶつぶつ言っとるんだ……正直これから残りのゴブリン討伐で戦力になるのはノアの能力くらいだな。ノアだけじゃ不安だからこの際だ、身体強化の魔法で誤魔化すしかないな」

 またまたアイン曰く身体強化とは名前の通り身体を強化する魔法だ。

 これを使うか使わないかで討伐クエストでの生存率がガラッと変わるらしく誰でも使えて尚且つ他の魔法と合わせることで身体だけではなく魔法の強化もできるらしい。

「身体強化」

 唱えた瞬間身体が白い光に包まれた。

「おぉ!これが身体強化か!なんか体が軽くなった気がするぜ」

「……まぁ、成功と言えば成功か。良かったなトーゴ」

 石を叩き割れるほど体が硬くなっている……これならちょっとした攻撃なら耐えれそうだな。

「僕はなんも変化なさそうなんだけどこれって失敗?」

「私もできない。どうやら私はどの魔法も使えないみたいだねぇ」

「まぁそんなこともあるだろう。魔法が使えないなんてそう珍しいことではないからな、能力があるだけでも凄いことだ。とりあえずノアは身体の周りに電気を纏っていればなんとかなるだろう、よしいくぞ」

 準備が整ったと判断したのかアインが結界を解いた。

 アインの爆発魔法のおかげで道中は何ごともなく洞窟の奥まで進むことができた。

 そして最深部へとたどり着いた。

 大きな空洞…だが物音ひとつせずその緊張感から冷や汗が頬を伝う。

「ん〜…マズいな、生き残りがいない全滅だ。とりあえず戦利品でも漁って帰るぞ」

「えっ?これで終わり?戦闘は?」

 あまりの呆気なさに戸惑う東吾達にアインは終わり!と告げて戦利品回収に取り掛かったのだった。




 俺たちは何ごともなく無事に戦利品の回収を終え、洞窟を抜け出した。

 外は洞窟に入ったときとは違い暗く、夕陽がそこそこ疲れた俺たちを照らした。

「なぁ、アイン。今日の戦利品の内訳なんだけどさ、さっき俺たち3人で話し合ったんだけど俺たちあんまり仕事しなかったどころか魔法まで教わったし……クエストの報酬はもらうけど戦利品は全部アインに渡すってのはどうかな?」

「そうか、ならそれなりの金額だった場合遠慮なく貰うとするが端金だったらお前らが持っていけばいい。それじゃぁ転移魔法で帰るぞ」

 アインが笑いながら言い放ち杖を構えた…その時だった。


「そこのお前らァ!ちょいと待ちなァ!」

 耳にこびりつくようなひしゃげた男の声が響いた。

 声の主は小太りで口や顎の周りには髭を蓄えており、第一印象は如何にも盗賊といった感じだった。

「俺様の名はカルーネ・シロッコだァ!死にたくなければ身包みと持ち物全部置いて失せなァ!」

「なんか名乗ってくれたけどアインはあのおじさんのこと知ってる?」

「知ってるもなにもあいつはここ最近噂になってる盗賊の……」


「「「そこまでだ!」」」


 喧しい声がアインが答えるのを遮り、その場にいた全員の耳に響いた。


「我が名はカーマン・セーヌ‼︎」

「我が名はアンダル・ドック‼︎」

「我が名はペイル・デント‼︎」

「「「三人合わせて‼︎‼︎」」」

 少しの間各々がポーズを取り声を合わせた。

「「「三銃士‼︎‼︎‼︎」」」

 ア、アホだ……アホが居る……。

 それはこの場にいた者全員が思ったことだろう。

「だ、誰だお前らァ⁉︎」

 シロッコが驚くのは無理もない当然である、この場にいる全員がこの三人を知らないのだから。

「我々を存じていないだと⁉︎」

「どこの潜りだ貴様‼︎」

「クズめ……成敗してくれる‼︎‼︎」

 三人が腰に携えていた剣を抜きシロッコへと剣先を向けた。

 その時、ほんの一瞬だが空気がピリついたのを感じた。

 正直シロッコという男がどんな奴なのかは俺にはわからないがBランクのアインが戦闘態勢に入るってことは相当な手練れなのだろう。

「おいお前ら、隙をついて逃げるぞ。

シロッコがやばいのはもちろんだがあの三銃士とか言ってる奴らもかなりのやり手だ、そう簡単にはやられん」


「グハァ‼︎攻撃が当たらないとは……やられた‼︎」

「くっ…まるで攻撃する位置が分かっているかのような動き‼︎」

「捕虜になるくらいなら……殺せ‼︎」

 三人はそう言いながら逃げ出した。

「いかん、あいつら使えん。我が応戦するからお前らは逃げろ!」

 アインが杖を振りかざすと杖先から赤黒い光の球が放たれた。

「うぉっ⁉︎急に撃つヤツがあるかバカ!」

 不意の攻撃だったがシロッコは物陰に身を隠したが球体が真上に止まったのを確認して一目散に駆け出した。

「物陰に隠れても無駄だ、この魔法は範囲攻撃だからな」

 アインが杖を振り下ろすと同時に球体が破裂、そこから小さな球が無数に飛び散り一斉に爆発した。

 俺は逃げろと言われたが一瞬の出来事にただボーッと突っ立っていた。

「殺したのか…?」

「そのつもりで撃った。

正直言うと懸賞金目当てに生捕りにしたかったんだがな、何か証拠になるやつでも漁るか」

 アインが爆発による土煙で前が見えないため晴れるのを待っていると一本の矢が足元へと突き刺さった。

 矢には紙が巻きつけてあり内容は

「相性が悪いから今日のところは帰る、だそうだ。……なんかどっと疲れたな、帰るぞ」

 俺たちは釈然としないままアインの転移魔法で街へと帰り、無事クエストを終了させた。

戦利品はというと……希少な素材がいくつかあったためかなりの高額になったため、全部アインの懐へと入った。

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