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妹のラブレターを代筆したら、無敵美少女アイドルと同居することになった。  作者: 坂井ひいろ
Season1

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028 寝ながらそんなこと考えてたの?

森崎弥生もりさき やよい視点>


西宮陽にしみや よう。起きなさいよ!授業はとっくに終わっているんだから」


 私の横で西宮陽は両腕に顔を埋めて眠っていた。前にもこんなことがあったような。体育祭以降、西宮陽は変わった。っと言いたいんだけど、5年間のブランクは陽くんをすっかりダメ人間にしたみたい。相変わらず、陽くんの心はヘタレのままなのね。


「何だ、弥生やよいさんじゃないですか?」


「何だじゃないでしょ!陸上部の誘いも、バスケット部の誘いも。学校中の運動部の誘いを全部断ってどうすんのよ」


「まあまあ、そんなに、にらまないでください。僕には僕の考えがあってのことですから」


「どんな考えがあるって言うのよ。この際だから聞かせてもらおうじゃない。ことと次第では、今週の風紀委員の合同会議の議題にするわよ」


「えっ。またですか。それはプライバシーの侵害と言いますか。もはや人権侵害かと。過激すぎませんか」


 くっ。まっとうな答えを返してきたわね。作戦を変えるか。


「西宮くんは将来、何になりたいの?何かしたいこととかないの」


「うーん。どうだろう。のんびり暮らせたらいいけど」


「才能を持って生まれた人は、その才能を生かすことを考えるのが普通じゃない。西宮くん程の才能があったら何だってなれるでしょ!」


「でも、特になりたいものがないんです。弥生やよいさんは卒業したらやりたいことがあるんですか」


「も、もちろんよ」


 私のことを話してどうすんのよ。ヘタレのくせに口が上手くなってない。誘導尋問されているような気がする。ちょっと、そんなに見つめないでよ。顔が熱くなるじゃない。


「わ、私はデザイナーになりたいかな」


 あっ。言ってしまった。まだ両親や友達にだって言ったことないのに。なっ、何、陽くん。急に真面目な顔して。


「デザイナーなんて山ほどいますよ。気持ちだけでなったって、つらい思いをするだけじゃないですか。よいしょっと」


 えっ。何々!何で私の前の席に座ってくるの!そんなに目を輝かせて。眩しすぎるじゃない。


「えっと。デザイナーって言っても色々あるんですけど、どんなデザイナーになりたいんですか?」


「そんなのまだ決めてないけど」


「それじゃあ質問を変えます。今、その為にやっていて楽しいなって思えることは何ですか?」


 うーん。何だろ。なんか嘘が付けない雰囲気。


「コスプレの衣装を創作するとか。アニメとかマンガとかゲームに出てくる衣装って、なんか細かいところが適当って言うか物足りないから。みんな言っているし・・・」


 かなり恥ずかしい。陽くん。私のこと、どう思ったんだろ?


「それ、良いですね」


「どういう事?」


「映画やドラマは専門のファッションデザイナーがいるけど、アニメとかマンガとかゲームってキャラクターデザイナーが描いちゃうから服装まで気が回んないですよね」


「確かにそうね」


「でしょう。だったら弥生やよいさんが専門のデザイナーになって、もっとクオリティーを上げたらどうですか。今やアニメもマンガもゲームも日本を代表するエンターテインメントなんですし、そこから生まれたファッションだってあるんじゃないかなって」


「コミケとか秋葉とかじゃなくて、普通に街で着られる服を?」


「そうそう。のってきたね!世界中の何万人もが目にするんだから。欲しい。着てある歩きたいって思うんじゃない」


「出版社や制作会社とタイアップして服を売って商売するわけ」


「靴とか、アクセサリーとか。家具とか車だってあるかも」


「陽くんって天才。寝ながらそんなこと考えてたの?」


「いや、その。単なる思いつきなんですけど」


 私の目の前にいる陽くんは本当に天才なのかもしれない。私はなんだかワクワクしてきた。

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