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妹のラブレターを代筆したら、無敵美少女アイドルと同居することになった。  作者: 坂井ひいろ
Season1

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025 応援してくるね

<佐々木瑞菜ささき みずな視点>


 運動会なんて久しぶりです。中学1年でデビューして以来、学生らしいことなんてほとんどしていません。ドラマや映画の役で演じることはあるけれど。何だかとっても懐かしいです。もしも、デビューしていなかったら、私、佐々木瑞菜ささき みずなも普通の生徒として学園生活を送っていたのでしょうか。


 事務所のマネージャーはキーキー言っていましたけど、ここの所仕事づくめだったので許可を出してくれました。彼女だって大変なのは知っていますが、どうしても西宮陽にしみや ようくんの学校生活が見てみたかったのです。教えてくれた妹の西宮月にしみや つきちゃんと私の横にいる彼の幼なじみ、森崎弥生もりさき やよいさんに感謝しています。


 グラウンドに響きわたる歓声。汗の匂い。いつも大人の人たちに囲まれて仕事をしている私にとって、大勢の同年代が集まるエネルギーは新鮮です。青春ですよね。きっと、この中には色々な恋や友情がいっぱいあるんでしょうね。


あっ。陽くん見っけ!


 ふふっ。グラウンドの中でこっちを見つめて固まっています。驚かせてごめんなさい。でも、私が行くって言ったら陽くん絶対に逃げちゃうでしょ。陽くんはヘタレなんだから。


『これより、私立修学館運動会のメインイベント、クラス対抗リレーを開始します。各クラスの応援団は応援を開始してください』


 アナウンスに合わせて応援合戦が始まりました。中等部から始まり高等部へとレースは進んでいきます。周りの熱気にうながされて私のテンションも上がっていきます。


 いよいよ次は陽くんが走る2年生の番です。陽くんは屈伸とか足首を回したりしながら体調を整えています。周りが暑さでだらけている中で、ケガをしないようにしっかりと準備運動する辺りは陽くんらしい。


 ピストルの音と共にリレーは始まりました。妹のつきちゃんからもらった資料によると陽くんのチームは2年3組、Cチーム。紫色のバトンが目印です。陽くんはCチームのアンカーです。


頑張って!陽くん。


 私は心の中でそう叫びながら手を合わせて祈りました。


「やっぱりCチームは最後尾だね。まあ、予定通りだけど」


 私の横にいる弥生さんが私の耳に顔を寄せてつぶやきました。私は一応、彼女の友人と言うことでここにいるのでガイドと合わせて付き合ってくれています。生徒会風紀委員長の腕章がとても素敵です。栗色の髪が日の光に透けて金髪に見える上に宝石のようなブルーの瞳、体操着を押し上げるバストは正直に言って風紀を乱しています。自分の魅力に気づいていないところが彼女らしくてとってもかわいいです。


「3組の文系ヘタレ男子を集めたチームだから。ふふ。でも大丈夫。1位になれなかったら瑞菜さんとの同棲を世間にばらすって陽くんを脅してあるから」


「弥生さんったら」


「本気の陽くんが見られるよ」


「・・・。でも、もう半周くらい引き離されてますけど」


「大丈夫だって。陽くんがバトンを受け取るまではCチームを絶対にビリにはさせないから。応援してくるね」


 弥生さんは観客席を離れてコースの側まで歩いて行きました。彼女の前を通り過ぎた瞬間に紫のバトンを持った選手のスピードが増しました。その後もCチームの選手は彼女の前を通るたびにスピードが上がるんです。魔法でもかけられたかのように。


 おかげでCチームは、陽くんにバトンを回すまでに7位まで順位を上げました。いよいよバトンは陽くんへと引き継がれます。

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