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重対草薙 前半戦

(はっきり言ってびっくりしたけど俺もやりたかったしいい機会だね。)

 重は現在草薙と向き合っている。本当は剣と草薙が戦う予定だったのだが剣は先生に拘束されているので重がやることになった。それは願っても無いことなのだがただ一つ気になることがある。


「ふふふ、か、重君に一つお願いを聞いてもらえる。何にしようかな?」

 東堂の言葉を聞いてから草薙の様子がおかしい。


「草薙さん大丈夫?。」

 重が草薙に声をかける。


「だ、大丈夫だ。何の問題もない。」

(ふー、落ち着け私。先ずは最善を尽くすことを考えろ。重君もかなりの実力者だ。沈め私。)

 戦いを前に心を落ち着ける草薙。少しずつ頭をクールダウンさせていく。


「そう、それじゃあ始めよう!。」

 重がそう告げ走り出す。


「L2『蛍火』×100。」

 誘導付きの蛍火の連打で先制する重。


「そういえば君はこういう戦い方だったね。L4『土籠手』。」

 草薙の両手の肘のあたりまでがガントレットのような物で覆われる。


「ウォォォーリャァァ。」

 草薙が雄叫びをあげながら重の魔法を殴りつけていく。


「嘘だろ⁉︎。魔法を殴りつけて落とすのかよ。…流石は『鋼鉄腕』。」


「その名前で呼ぶなど言ってるだろ!。L4『大震脚』。」

 草薙が足を踏み込むとそれに合わせ地面が揺れる。


「ウォッ…と。…やばい。」

 重が目を離した瞬間に草薙がいなくなっていた。


「L4『鋼籠手』。」

 背後に迫る草薙。その振り上げられた右手が重に迫る。


「…そこだー!。L2『火炎』。」

 途端重の背面から炎が噴き出す。


「な⁉︎くっ…。」

 咄嗟に体の前で両手の前腕を合わせ盾のようにする。しかしそれだけでは防ぎきれず吹き飛ばされる。


「……ズザー…。今のは?。」

 完全に背後を取ったと思っていた。いや、実際にとっていた。なのに反撃を受けた。そのことに疑問を持ち重に尋ねる。


「俺の目の前からいなくなったからね。後ろからしかないでしょ。しかも姿を消したなら即座に攻撃に移るはずだからね。そこにカウンターを合わせたのさ。」

 重が草薙に説明する。


「しかし火炎は全方位への魔法。君の魔法は後ろにだけだった。それに威力もだ。私の鋼籠手はL4だぞ。それで防ぎきれなかった。L2であの威力は出ないはずだ。」

 草薙は両手に嵌めた籠手を使った攻防兼ね備えたスタイル。重のとっさのカウンターにも対応できると思っていた。しかし突破された。


「それはあれだよ。俺が住んでるところにいる世話焼きの先輩のおかげだろうね。基礎は大事だってことだね。」

 重は若草の顔を思い浮かべながら話す。若草の助言のおかげで魔法のコントロールができるようになった。それを用いてのバックアタックであった。


「全く答えになってないな。まぁいい。君は強い。でも今日は勝たせてもらうよ。L4『甲鉄籠手』」

(お願いを聞いてもらうために。)

 そう言って籠手を装備しなおす。


「俺も負けたくはないんだ。だから勝つよ。」

 戦いは後半戦に突入する。

次回更新は11月21日になります。

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