二つ名
「おいきたぜ。二つ名持ちが。」
クラスに入るとクラスメイトが話しかけて来た。
「?なんのことだ?。」
剣が周りにに尋ねる。
「知らないのか?。寮の廊下に新しい二つ名の名前が張り出してあったんだよ。3人の名前もあったぞ。」
先ほど3人に話しかけて来たクラスメイトが答える。
「知らないなー。若草さん貼るの忘れてたな。」
当然七星のところにもその紙は配布されているのだが代表者に預けられる。重達が何も知らないというのはそういうことである。
「…それでどんな二つ名がついたんでしょうか?。」
澪が尋ねる。自分に二つ名がついたことが信じられないのである。
「ちょっと待ってね。写真取ってあるから。」
そう言い3人に写真を見せる。
八神重 『千の爆撃』
火祭剣 『創成士』
矢沢澪 『溺水領域』
「千の爆撃かー。そのまんまだな。もうちょっとかっこいいのが良かったな。」
重が感想を述べる。
「お前にぴったりだろ。お前は炎しか使えないしな。それより俺の創成士ってなんだよ。」
重をバカにしつつ剣が感想を漏らす。
「…それは多分剣さんが武器錬成を使っていて、戦い方が武士っぽいからだと思います。……。」
澪が剣のフォローをするが自分の二つ名についてはコメントしない。自分についた物騒な二つ名について納得していないのである。しかし…
「澪ちゃんのはぴったりだな。」
「こればっかりは認めざるを得ない。」
重と剣が肯定してしまう。そもそも澪の戦い方が水獄に閉じ込めたり接近して来た相手を自分の領域で溺れさせたりする戦いなのでこれは仕方ないのである。
「う〜…わかりました。」
嘘である。本当は全く納得していない。しかし彼女は知っていた。二つ名が変更することがあると。
「俺たちの他に一年は誰か付かなかったのか?。」
重が周りに尋ねる。
「あと2人ついてたよ。1人目はもちろん夢坂当夜。2人目も違うクラスだ。」
夢坂当夜 『雷霆』
草薙茜 『鋼鉄腕』
「なんていうかあれだな。」
剣が言葉を濁す。
「そうだね。…夢坂はわかるけど、もう1人は女の子だよね。女の子にこの二つ名は…不憫だな。」
「そうですね。(この子と仲良くなれそう!2人で二つ名を変えてやります。)」
澪がさらに意気込む。
「でもまぁ二つ名が付くってことは強いんだろ?やってみてーな。」
剣がそう漏らす。
「それじゃあ今からやりますか?。」
話題の女の子がそこにいた。
次回は10月28日です。