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多重魔法と無属性魔法

(勝負は一瞬でつくかもしれない。…守っていても勝てない。攻め続けるしかない。)


(蒼い炎の一撃。俺の最高硬度を突破出来るとすればそれだけのはず。それ一点だけ守りきる。)

 L3までしか使えなかった重と属性を持たなかった李白。本来なら魔導師を目指すことすらはばかられる2人は時に代償を払い、死にものぐるいの努力を重ね、嘲笑を跳ね除け、この場に立っていた。

 多重魔法と無属性魔法、稀有な魔法をその身に宿した2人の自らの誇りを賭けた戦い。


「…L 2『蛍火』×1000‼︎。」


「…いくら数を撃とうが俺には通らないぞ!。だせよ!蒼い炎を!。」

 重の蛍火を李白は無属性盾で受け止める。李白の無属性の密度は重の魔法を易々と止める。


「…『火拳』双腕‼︎。」


「…来たか!。…だが…それでも俺の魔法は破れやしない‼︎。『空餓砲』!。」

 無属性の衝撃波は不可視で重に襲いかかる。


「…やばっ!…L 2『火炎』×100。」

 重は火炎を手のひらから放出することにより空中での高速機動を可能としていた。


「…いくぞ!。『双砲火』‼︎。」

 李白の上空に陣取った重。自らの腕を砲台とする熱線を撃ち降ろす。


「…『硬物質・典雅』。…っ、ヒビが…。計算より威力が高い。なら…『天翔』。…空は君だけの場所じゃないぞ。」

 典雅で双砲火を防ごうと試みる李白だったが重の攻撃の思わぬ威力にプランを練り直す。自ら前に出る。攻めの行動に出た。第1段階として重と同じく空へ駆け上がる。


「…更に…『空観定義』。『定立方・羽衣』…(後は…)。」

 上空に無属性を配置足場を確保する。そして薄く軽い鎧を身に纏い接近戦に備える。


「…へぇ、接近戦で来るんだ。それは俺も望むところだ。」

 重が腕の放射で一気に距離を詰める。そして大きく右腕を振りかぶる。その右腕に魔力が集中して大きさを増す。


「近接でも無属性は有用だ。」

 重の攻撃に対して焦りを見せない李白。殴りかかってくる重の腕の振りが一瞬遅れる。


「…な⁉︎、…やばっい…。がっ⁉︎…くっ…L 1『篝火』×100…。」

 その遅れた一瞬が命取りになる。大きく開いた懐に潜り込まれその拳を叩き込まれる。


(…今、腕にもの凄い負荷がかかった。そのせいで振り遅れた。…だけどまだ…)


「距離をとったな。『自由落下・山茶花』。」

 篝火で視界を潰し距離を取ろうとする重。しかしそれは李白の予想の内だった。その周辺一帯に降り注ぐ無属性の柱。


『ドドドドトドッ…』

 土煙が立ち上る。


「…さぁ、次はどう来るんだ!。俺はここにいるぞ!。」


「…『火剣』…『火突薙』。」

 両腕に1つの燃える大剣を携えた重が飛び出す。火属性の加速で地を這うように李白に迫る。


「…っ速い!。だが…それも1度見た!。『炸裂塊』。」

 空観定義で固定された無属性の塊が次々と爆発。そのかけらを周囲に飛び散らせる。


「…くそ!…行くしかない!。」

 重はそれを防ぐことはせず直進する。この距離を詰めることを第一に考えていた。


「…そこで身を切ってくるか。…中々出来ない決断をさらっとしてくるな。」


「さっきは無属性で俺の攻撃を阻んで遅くしただろ。今度はそうはいかないぞ!。L 2『火炎』×10、…『日纏』。」

 重は火炎を球に纏めてそれを自身を中心となるように漂わせる。それはまるで太陽の周りを惑星が回るかのようであった。


「…ここにきて新技か。その発想には恐れ入る。」


「俺は考えてなんぼだからね。そんで…『夜炎』。」

 重の火突薙が蒼く染まる。


「…出たね。…『無手斬』。」

 李白も右手に無属性の塊を持つ。


「ニホン代表八神重!。…重ねた思いを力に変えて…絶対に勝つ‼︎。」


「光華代表宗李白。暗黒期の光華は終わった。ならば俺が新たな光となる!。」


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