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入学式1

「やっぱでかいな。さすが星光学園。」

 制服に身を包んだ少年が言う。身長は170㎝くらいで少し幼い顔をしている。名前は八神重(やがみかさね)という。


「当たり前だろ。授業で魔法を使うんだからな。それにこの学園はある程度のレベル以上のやつしか入れないんだからな。半端な設備じゃダメなんだろ。それに他にも色々あるらしいしな。」

 もう1人の少年が答える。名前を火祭剣(ひまつりつるぎ)といい、八神重の幼なじみである。先ほどの少年より背が高く身長は180㎝を超え、引き締まった体をしている。


 2人が見上げている学園の名前は『星光学園』といい、この国にある魔導師養成の学校の中では1番である。完全実力主義を採用しており、上位7人を七星と呼ぶ。七星にはあらゆる特権が用意されている。


「それにしてもお前よく入れたよな。魔法Level2なのに。」

 剣が重に言う。魔法のLevelは1から7まである。上位の魔法の方が当然威力が高かったり、指向性があったりする。最高7の中で2ということは当然あまり強いとは言えない。


「うるさいな。俺にはあれがあるんだよ。」

 重が言う。重のとっておき。それはこの学園でも特異である。


「あれれ?こんなところに一年生が。俺が案内してあげるよ。」

 不意に下衆な声が響く。その声は重達に向けて発せられたものではないようだが…


「や、やめてください。」

 重達が見ると女の子が男に絡まれていた。


「…どうする重?。」

 剣が重に聞く。


「そうなもん決まってるでしょ。…スイマセーン。その子俺たちと同じ一年生ですよね。だったら俺たちが連れて行きますよ。先輩の手を煩わせることないですよ。」

 重が女の子に絡んでいた男に言う。しかし、


「うるさい、一年は黙ってろ。俺の魔法で消し炭にしちまうぞ。」

 男は敵意を隠さずに重達に言う。


「どうすんだ重。…確かこの学園は決闘を推奨してたよな。」


「うん。俺がやるよ。…先輩それじゃあ俺と決闘をしてください。俺が勝ったらその子を解放してください。で、先輩が勝ったら俺の隣にいるでかいやつを先輩の手下にしていいですよ。」

 重が男に宣言する。ちゃっかり剣を代償に提出している。


「お、おい。なんで俺なんだよ!。…チッ、負けんなよ。」

 剣が重の言葉に反応するが思いの外冷静に返す。


「一年が二年に挑むだと?。バカが…。いいだろう教えてやるよ。この学園では力のないものはただ虐げられるだけなんだと。不条理を味わえ。」

 こうして重は入学式に決闘をすることになった。


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