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決闘訓練 VS夢坂2

「さぁ君はどうする?。」

 夢坂が重に問いかける。変異型の雷属性である自分に重がどうするのか。


「俺は…俺ができるのは1つだけだ。…諦めない。それが俺ができること。L2『蛍火』×100。」

 重が魔法を放つ。しかし、


「ダメダメ。そんなのじゃ俺には当たらないよ。」

 全て避けられてしまう。


「俺はまだ魔法を使ってないんだ。俺に魔法を使わせてみろよ。」

 夢坂が体雷化を解除し重に喋りかける。

(なぜ今雷化を解除する必要があるんだ?。)

 重は夢坂の行動に疑問を持つ。


「…やってみるか。L2『火炎』×100、L2『蛍火』×100。」

 直線的な魔法と誘導機能付の魔法の連打で更に攻撃を仕掛ける重。


「相変わらず凄い量だ。でも俺の速度には勝てない。」

 体を雷化させて全てを躱す夢坂。そして雷化を解除する。


「そうか…。良しここからは根性の勝負だな。」

 重は1人覚悟を決めるのだった。


「L2『蛍火』×1000、L2『火炎』×100。」

 重が魔法を放つ。先ほどよりも多い数の魔法を放っていた。


「いくら数を増やして当たらなければ意味はないよね。」

 体雷化し、躱す夢坂。しかし、


「…L2『火炎』×100。」

 重は更に攻撃を続ける。夢坂はそれを躱す。この攻防が続いたある時、


「…くっ。そうか…君は気づいていたのか。」

 そこには余裕の表情を消した夢坂がいた。


「やっぱりそうだったか。あんたは細かく体雷化を解除していた。それは雷になれる時間に制限があったからだ。

 だから休みなく攻撃を続けた。あんたがへばるのを待ってたんだ。…これであんたはもう雷になれない。どうだ、これが俺の答えだ。L2『蛍火』×100。」

 雷化の解除された夢坂に向かって重が魔法を放つ。


「参ったな、遊びすぎたか。…まさかここまで魔法を打ち続けられる奴がいるなんて思わなかったな。完全に誤算だよ。」


「…今度やる時は初めから本気でいくよ。取り敢えず今日は引き分けにしよう。L4『雷槍』」

 夢坂がそう言った刹那、雷撃が重を襲う。それは夢坂に蛍火が着弾したのと同時だった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「クッソ、やっぱり強かったなあいつ。」

 気絶から回復きた重がぼやく。


「あいつは終始避けてるだけだったし使った魔法も一回だけで、俺はそれで気絶だもんな。」

 重としては同時に気絶したからといって全く喜んでいなかった。夢坂と自身との間にある力の差をしっかり感じていたのだった。


「そうだな、まぁあんなもんだろ。お前は戦い方とか考えねーからな。今回もただの力押しだったしな。」

 剣が重に言う。容赦のない言葉である。しかしそれは事実である。


「でもどんな形でも第六輝と引き分けたのは凄いと思います。」

 澪の言う通り重のことはすでに一年生の間で話題になっていた。ゴリ押しで第六輝と引き分けた男として。


「まぁ少しでも七星の力がわかってよかったよ。俺の力がまだまだ足りないことも分かったし。」

 改めて自分が挑む壁の高さを実感したのだった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「お疲れ、夢坂君。どうだった重君は?。」

 夢坂が気絶から目を覚ますと若草がいた。


「…面白いですね。あんな魔法見たことない。ただ戦い方がバカほど強引ですけどね。」

 夢坂はさっきの戦いの攻防を思い出す。自分が前第六輝とやった時でも雷化を発動できなくなったりはしなかった。もちろん今回は前半遊びすぎであったが。


「それにあいつはあんたのところにいるんでしょ。なら戦い方もましになるでしょ。『超絶技巧』の若草さん。」

 夢坂は二つ名をつけて若草を呼ぶ。この学園では七星だけでなくて実力者に二つ名がつく。まだ1年生の夢坂にはついていないが。


「僕が教えられることがあるかわからないけどね。彼らは絶対に強くなるよ。今度当たる時は覚悟した方がいいかもね。」

 そう言い若草は離れて行った。


「…相変わらずくえない人だな。」

 そんな夢坂の声が漏れたのだった。


次回は10月10日になります。

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