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光華の本流

 突如現れた男。長く伸ばした黒髪を後ろで括り垂らしている。


「どうした、あぁ、余の名前を知りたいか。名は雅峰、姓は…劉。劉雅峰。その目に刻みこむがいい。」

 不遜な物言いの雅峰はその手に持つ扇を閉じ2人を指しながら言う。


「…劉、劉。お前あれか光華の代表監督の…」


「無礼な奴だな。世に向かってお前とは。…まぁここは戦場故その身で償わせるとして…その通り余は偉大なる劉・翔葉元首の息子。…誇れ余と刃を交えたことをな!。」

 雅峰がその手に持つ扇を横に薙ぐ。すると烈風が霧島、キングに襲いかかる。


「…取り敢えず無詠唱はできるみたいだな。合格にしといてやる。『魔弾・火鏡』。」

 霧島が銃口から魔法を繰り出す。前方に展開されたそれは雅峰の風を受け勢いを増し更に範囲を広げる。風属性を受ければ受ける程守りが堅くなる圧巻の魔法であった。


「お前、前にやった時は銃なんて使っていなかっただろ。手を抜いてやがったな。…ちっ、俺にとってはそよ風だな。『体風化』。」

 一方のキングは回避行動すら取らない。雅峰の風が体に触れると同時に存在があやふやになる。次に体が形成された時キングの四肢には竜巻が渦巻いていた。


「ふむ、1人は銃士、もう1人は風の…どうせ帝であろう。余の前で力を隠すことの愚かさを知るがいい。」

 雅峰の服の袖から左手にも扇が滑り落ちて手のひらに収まる。両手の扇を開き雅峰が駆ける。


「…速えーな。だが…双龍!。」

 霧島が雅峰、キングに銃口を向け魔法を放つ。


「乱戦か。望むところだ。…時代の風と成れ。『風帝』。」

 キングも帝を発動。キングを中心に渦が巻き始め引力が発生する。


「何人も俺の領域から出ることは許さない。『龍の巣』。」

 キングが唱えると巻き込む勢いはさらに増し踏ん張っていても引きつけられる。


「元々出る気なんてねーよ。『魔弾・乱紅蓮』。」


「引き付けるということは接敵を許すことになると知れ。『鉄扇…大奏多』。」

 霧島の銃口から放たれた魔法は散弾の様に飛び散り爆発を起こす。その煙はキングの元へ引き寄せられていく。一方雅峰は手に持つ扇に魔力を纏わせ強大化。自身の体と同じサイズの扇二枚とする。


「煙に巻いたつもりか?。見えてるんだよ、風の流れで。」

 2人のいる場所へ的確に風の槍を飛ばすキング。自身への引力を物ともしない槍は風を斬り裂き進む。


「せこいだろ!。…『魔弾・六方晶金剛』双龍!。」

 キングの槍を躱した霧島は雅峰に仕掛ける。キングの槍を利用し追撃をかける。


『…ガガガガガガッ…ガン!ガン!』

 雅峰が防御のために体の前に出した扇。霧島の弾丸はその扇を貫く。


「……………」


「やったか?。」

 霧島が反応のない雅峰を殺ったかと思った時猛烈な風が止む。


「…ぐっ、…いつの間…に。」


「敵が体を隠せる武器を持ったなら常に動向には気をつけるべきだな。まぁ、余が相手であれば仕方のないことではあるが。」

 雅峰の右手がキングの肩を貫いていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「お前は…いったいなんなのだ。その魔法…理から外れている。」


「3属性を同時行使するだけでなく合成するなんて…」


「その顔に張り付いた笑みをやめろ!。」


「なんと言われようと僕は自分の道を違えることはありません。あの子達が誇れるような人である。それが僕の強さを支えている。」


「さぁ行こう、大樹君。謙遜はなしだ。圧倒する。」


新作を書きました。

復讐を求める者に力を貸す鍛冶屋と悩める依頼主の話になります。


『復讐の鍛冶屋 貴方の願いを叶えましょう』


作者マイページからお願いします。

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