決闘訓練 重の場合
「重さん、剣さん、どうでした?。」
戦いを終えた澪が2人の元にかえってくる。
「いやー澪ちゃん強くなってたね。圧勝だったじゃん。」
重が澪に感想を伝える。想像してたより澪が強くなっていたので内心は焦っている。
「何か話してたみたいだが何の話しをしてたんだ?。」
剣が尋ねる。
「それは…あの…内緒です。特に何もありませんだした!。」
それは嘘である。今この学年では新入生3人が第五輝の所にいったことで持ちきりである。更に話題なのは重のことである。Level2相当しか使えない重がそこにいるのか?ということである。結果澪の相手のような者が現れるのである。
しかし澪に強く言い切られ2人は質問を続けることができなくなってしまった。
「…それより今は重さんの試合のことです。頑張ってください。」
澪が強引に話しを変える。といっても重に頑張ってもらいたいのは本心であるが。
「これでこいつだけ負けたら面白いよな。」
剣が煽り立てる。これも一応剣なりの応援なのだ。
「うっさいな。もういくよ。」
こうして重は2人の元を離れていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お前か。優秀な2人の友達のおこぼれで第五輝の所にいるって奴は。俺はそういうのが1番嫌いなんだよ。身分不相応なんだよ。俺がそれをわからせてやるよ。」
重の相手も澪の相手と同じ考えのようだ。
「………。」
「何も答えないか…。L3『黒土の長剣』L3『黒土の盾』。こちらからいくぞ。」
重の相手は武器錬成型のようだ。土属性の剣と盾を錬成し重に斬りかかってくる。
「…ふっ。L1『篝火』。」
重が唱えると周りに炎の玉が漂う。『篝火』は自分の周りを火で照らす技である。
「そんな弱い火で何とかなると思っているのかぁぁぁ〜。」
相手は気にせず斬りかかる。勿論どんどん切り刻まれていく。
「…それを何とかするのが俺の戦いだ。『篝火』×100。」
重が唱えると同時にものすごい光量が発生する。
「…くっ。目くらましか…ちょこざいな。」
視覚を潰された相手は闇雲に剣を振り回す。
「ちょこざい結構。お前の言うとおり俺には才能がなかった。だから俺は戦い方を工夫する必要があったんだ。だがその結果の勝利だけは否定させない。L2『蛍火』×10000。」
本来の蛍火は誘導機能つきの技だが威力自体は『火炎』に満たない。しかし…
「な、なんだこの量は、く、クソ捌ききれん。」
数が桁違いである。相手がいくら剣で切り倒していこうと終わりが見えない。やがて…
『ドドドドドーン、ドドドド』
命中。相手は勿論気絶。
「これでわかってくれたか?。俺は強いぜ、って聞こえてないか。」
こうして重は圧勝した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「よかったよ、重くん。完勝だったね。」
「良かったな、お前だけ負けることがなくて。」
澪は素直に剣はひねくれて賞賛を送る。
「まぁね。俺だけ負けるわけにはいかないだろ。」
無事3人とも一戦目突破。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
???「ん?今の奴…。…面白いな。」
次回更新は10月4日です。




