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第四章 深夜研修  6

「坂本ぉ~」

永井くんの相変わらず気合いの無い声。

「何ぃ~」

寮の自室のベッドの上で寝転びながら携帯を弄っていた俺は永井くんに顔を向ける。

「内線~」

「誰から?」

「九月ぃ~女子寮から」

『ざわぁざわぁ』

俺達の部屋に集まっていた奴らが一斉にざわつく。

「何の用?」

「しらね」

「まじで~だるぅ~」

俺は億劫ながらも立ち上がる。

貴重なここでの休みを奪うとは、いや九月の事だからよっぽど大事な用に違いない。

「あ~いもしも~し」

『坂本』

「そうですよ~どったの? 何かあった?」

俺が聞くと九月は珍しく言い淀んだ。

『いえ特に無いのだけど……』

「え?」

じゃあ何で?

『いえ有ったわ。轟教官に呼ばれていたからどうしたのかと思って』

「あれ? 心配してくれるの?」

『……切るわよ』

「あ、嘘。大丈夫だった。ただ土曜日……」

『土曜日?』

「あ。いや何でもない」

土曜日の事は誰にも言うなという言い付けを早速破る所だった。

『? まあ良いわ。所で坂本今週の土曜日は予定ある?』

予定……轟教官との予定ならあるが。

『少し付き合って欲しい所があるから土曜日の午前空けておきなさい』

な、何故か命令系だ。

『私の携帯のアドレスを教えるからメモして、詳しくは携帯で、後、私のアドレスが他の人に知られるような事があったら大変な事になるわよ、貴方が』

「た、大変な事」

『そう大変な事よ』

た、大変な事になるならしょうがないな。

俺はいそいそと九月の携帯番号をメモする。本日、ニ件目の女の子のアドレスだというのに全然嬉しくない。

『それじゃあすぐにメールを私に送りなさいそれじゃ』

『ガチャン! ツーツーツー』

用件だけ言うと九月はさっさと電話を切った。

俺は冷やかす男連中の声を無視し、急いで自室に戻り携帯で返信する。

『とどいてますか~? 坂本くんですよ~』

送信。待つこと二十秒。

『ブゥウウウ!ブゥウウウウ!』

早! 俺は急いでメールを開く。

件名。『九月レナ』本文。『了解』

け、件名の方が長い!

九月からのメールを見てこれからのやり取りに不安を覚える俺だった。



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