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第56話 旗の下に集う剣

「来るぞ! 街道から押し寄せてくる!」

「数が多い……五百、いや、それ以上だ!」

「武器を持て! 城門を守れ!」


「アリエル様、兵は足りません!」

「なら民と共に戦う! 怖れて構わない、だが旗を仰げ!」

「俺たちが……戦うのか……?」

「命を拾われたのに、このまま逃げられるか!」

「怖い……けど、守りたい!」


「カリサ、門を任せる!」

「おう! 炎槌で全部叩き返す!」

「リリアは民を後ろで守り、祈りを繋いで!」

「はい! 光は決して途切れさせません!」

「私は……前に立つ!」


「来い怪物め!」

「ここで王都ごと潰してやる!」

「殺せ! 女など恐れるな!」


「……彼らの刃が向いているのは私だ。なら私が受け止める!」

「アリエル様! 前へ出すぎです!」

「いいや、これが旗の務めだ!」


「炎槌、爆ぜろぉぉっ!」

「ぐわっ!? なんだこの炎!」

「祈りよ、盾となれ!」

「矢が……届かない!?」

「紅黒金――この刃で突破させない!」


「押してるぞ!」

「俺たちでも戦える!」

「怯えるな! 旗が立っている!」

「……解放者だ! 本当に街を守ってる!」


「おのれ……奴一人に怯むな!」

「数で囲め!」

「……数の圧、まだ押し返せない!」

「アリエル様、胸の裂け目が!」

「……痛みは構わない、旗が折れればすべて終わる!」


「俺たちが行く! 解放者を守れ!」

「武器を取れ! 子や家族を守るんだ!」

「負けるな! 俺たちの街だ!」


「……人々が、自ら剣を上げている……」

「ええ、アリエル様の旗に呼応して!」

「……なら、私は倒れない。最後まで共に前へ!」


「セラフィエル、見える?」

「ええ。恐怖ごと抱かせ、民を剣に変えた。面白い光景ね。」

「ヴァルシュ、記すがいい。“旗は人々を戦わせた”。」

「確かに。だが同時に……裂け目は更に開き始めている。」

「この戦いの先が、彼女にとって最大の負荷になるでしょうね。」


「全軍、押し返せ! 王都は渡さない!」

「俺たちの街を、俺たちが守る!」

「旗印を恐れてもいい!だが今は共に!」

「共に抗え!新しい未来を!」

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