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教室リーグ 〜観客席の俺は、観察スキルで下剋上を奏でる〜

作者:京太郎
京都の由緒正しき私立高校、洛北祥雲学園。
小学校から大学までの完全エスカレーター式の学校だ。
この学園は、生徒たちの間で、目に見えない序列(カースト)――通称**『教室リーグ』**によって、残酷なまでに支配されている。

中学から奨学金で入学した“外部生”の俺、**音無奏(おとなし そう)**は、自らを「観客席」と規定し、誰にも関わらず、ただ、この愚かで美しいゲームを“観察”するだけの、空気のような日々を送っていた。
中学時代に犯した、たった一つの「罪」。その記憶に蓋をし、二度と誰かの、そして自分自身の期待を裏切らないために、息を殺して、卒業の日を待つ。それが、俺の生存戦略だった。

――あの日、担任教師の、偽善に満ちた一言が、引き金になるまでは。

俺の眼に、突如として宿った、人の心の力学を視覚化する異能**〈観識(かんしき)〉**。
まるで、ゲームの攻略サイトのように、人の嘘、本音、力関係を暴き出す“階級分析スカウター”。それは、俺を「観客」から、リーグを根底から覆す「プレイヤー」へと、強制的に引きずり出した。

立ちはだかるのは、学園に君臨する二人の“王”。
完璧な善性で、全ての生徒の太陽である、無冠の絶対王者・天宮蓮司(あまみや れんじ)。
その隣で、噂と“空気”を支配する、冷徹な女王・久条亜里沙(くじょう ありさ)。

そして、俺の最強の武器であるはずの〈観識〉が、なぜか、唯一通用しない、謎めいた少女・白瀬ことり(しらせ ことり)。
彼女の、全てを見透かすような静かな瞳は、俺が犯した、あの夏の日の「罪」の記憶を、容赦なく呼び覚ます。

これは、単なる下剋上の物語ではない。
頂点に立つことは、目的ではない。
偽物の力(スキル)を手にした少年が、本物(ほんもの)の絆を取り戻すため、過去の罪に立ち向かう、あまりにも遅すぎた**“贖罪”**の記録。

その戦いの果てに、俺は、一体、何を奏でることになるのか。
第一部:神の眼の覚醒
【1】盤上の景色★
2025/06/30 17:54
【2】観客席の、最初の野次
2025/07/01 19:26
【3】呪われた“神の眼
2025/07/02 12:27
第二部:学園祭クラス会議と中間試験
【6】聖域の中の光
2025/07/03 19:58
【12】未来を盗む方程式
2025/07/13 20:38
【13】王国の騎士、二人堕つ
2025/07/14 17:21
【14】贈られた毒の林檎
2025/07/14 19:44
第三部:演劇『現代版高校ハムレット』
【18】憎しみの相関図
2025/08/02 18:57
【19】太陽の城への招待状
2025/08/03 17:19
第四部:高校生英語ディベート選手権
第五部:大槻追放計画とウィンターカップ
【37】
2025/08/22 17:09
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