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新しい朝
――ピー、ピー、ピー
スマホの目覚ましが鳴る。
今のは夢だったのか?
俺は、リビングに向かう。いつもの部屋と異なり、貧乏くさい。
まさかと思い、俺は鏡をチェックする。
そこには、前世とは異なり、優男風で、BLに出てきそうな、明らかに女にモテそうな男がいた。
「よっしゃーーーーーーーー!!!」
俺が喜びを顕わにすると、母親は、
「どうかしたのか?」
と、俺に訊いてきた。
そう、男女貞操逆転では、微妙に一部の女が男口調になる!
「そうそう、それだよ、それ!」
母親は、『?』と言う顔をしたあと、
「早く食べて。遅れるよ」
俺は急いで朝ごはんを食べ、鏡の前で髪の毛をセットする。
やっぱり、イケメンだと、髪型整えるの楽しいわ。
髪型は、勇気がなくてできなかった、前世で流行りのもの。
「俺って、超イケメンじゃねえ」
と思わず呟く。
「何、言ってんの。男は容姿じゃないよ」
「へい、へい」
俺は空返事して高校に向かった。