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4話 コスプレ衣装かよ!


 俺は、身に覚えのないアイテムが詰まったアイテムストレージのリストを見て不気味さを感じた。

 でも、今は背に腹は代えられない。役に立つ物を探し出さないとな。


 とは言え、リストの項目が多い上、名前だけではどういう物なのか分からない物もある。

 これだけ多いって事は、初期装備が入っているって事でもないよなあ。


 食料や水がないかチェックしていると、リストにフィルターが掛けられる事が分かった。

 フィルターと言ってもあまり厳密じゃなく、なんとなくこんな感じというイメージでリストが変化する。


 食料関係は、と、、燻製肉とか干し肉があるな。水樽?飲料水か?

 塩、砂糖、蜂蜜の類もあるようだ。しかも、全体的に量がかなり多い。一人分とは思えない。

 とりあえず、水と食料には困らないみたいだ。、、中身が傷んでなければだが。

 アイテムストレージの中身が痛んだりするのか、いつ入れたものなのか、全く分からんからな。


「次は武器を見てみるか」


 うーむ、、、、「魔王の剣」と来たよ。


 アイテムストレージから出すのは、まあ、出来たのだが、、、


「でかっ!」

 まず、ぱっと見、でかい!ゲームなんかで出てくる、やたら長い奴じゃなく、全体的にでかい。

 刀身が長いだけでなく幅も広い。剣の柄も太く、バットの太い方程もある。俺の手のサイズには合いそうにない。

 しかも、なんか装飾が「アレ」だし。


 俺はアイテムストレージを漁り、どうにか普通っぽい短めの剣を見つけた。

 もう、これでいいや。スキルもあるし、使えるだろ。切れ味は良さそうに見えるし。

 石斧をクラフトしなくていいだけでもマシだろう。作り方も知らないからな。


 防具系も探したが、オーバーサイズで使えそうにない。

「魔王のローブ」や「魔王の冠」とか入ってたがな!コスプレセットか!当然の様に見た目も「アレ」だし!


 どう考えても、俺用の初期装備ってわけではない。

 薄気味悪すぎるが、我慢するしかないか。


 防具以外の服系も調べて、どうにか俺にも着れそうな服を見つけた。

 ちょっとダブついているが、簡素で目立たない感じの物だ。他は全部、オーバーサイズだった。

 早速、服を着替えておく。ゴワゴワした布地で、紐で締める、いかにもな奴だ。

 流石に、元の世界の制服は目立つだろうからな。一応、追われる身だからね。しょうがないね。

 防御の方は、魔法頼みでしのぐしかなさそうだ。

 後は、さっき見付けた剣も身に着ける。武器は装備しないと意味がないからね。


 他に、金貨の類も探してみたが、なぜか所謂「現金」と言える物が無い。

 フィルターで「金目の物」を表示すると、、宝石や金の延べ棒の様な物、良く分からない置物とかは出てきた。

 この辺は、価値や相場が分からない上、売れば絶対に目立つ。

 治安の悪い所なら、盗賊なんかにつけ狙われそうだ。

 金の事は、後で何か考えるしかない。


 そして、ファンタジーの定番、ポーション類や魔道具らしい物もあった。

 魔道具はその内調べるとして、今はこれだな。


 俺は水色の液体の入った小瓶の蓋を開けた。マナポーションだ。

 魔力が回復する筈だが、、

 異世界人の俺が飲んでも大丈夫なのか?それに痛んでる可能性もある。


「匂いは、、あまりないな」


 ちょっと飲んでみると炭酸の抜けた極薄味のラムネっぽい。

 思い切って全部飲んだ。

 体の中の血の気が、いくらか濃くなった様な感じだ。魔力が回復したという事らしい。

 ステータスを確認すると、30%程回復した様だ。とりあえず、これでいいか。

 大量に飲んでも大丈夫か分からんからな。腹壊すかも?


「さて、早速、探査魔法とやらを試してみますか」

 飛行魔法で上空から調べる手もあるが、絶対に目立つだろう。

 非常時以外は、飛行は控える方向にした。


 俺は意識を集中して、ゲームなんかでよくあるソナーっぽいイメージを発動する。

 これが、この世界の探査魔法と合っているかは分からないが、効果はあった様だ。

 探査結果は、俺のイメージのせいなのか、まんまソナーっぽかった。

 木で隠れて見えない物も感知出来る。シルエット状に視界に重なって表示?されている。

 なぜか周りに動物が少ないが、遠くには動物っぽいシルエットが結構ある。


 ん?なにやら、妙な圧を感じる?俺の後ろ、結構近い!?


 慌てて振り返り、目を凝らすと、、

 大木の影から顔を半分だけ出してこちらをじっと見つめる、馬鹿でかい熊が居た、、


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