すごく、雪
部屋の中は、暑い。
何で、こんなに暑いのか。
外に出ていないから、分からない。
ずっと、閉じこもってる。
カーテンを閉めて、防音を取り入れて。
こうなったのは、外の世界が僕を裏切ったからだ。
晴れると、予想していたのに雨だったり。
みんなが、雨だと予想していたのに、晴れてしまったり。
それで何度、彼女と会えなかったことか。
彼女からの別れの言葉から、今日で一年が経つ。
あれから、ずっと外の世界を遮断している。
でも、耐えられなくなった。
暑すぎて、ダメになった。
開けるのは悔しいけど、開けるしかない。
異常な気象だと、昔見たテレビでは言っていた。
たぶん、外はとんでもないことに、なっていることだろう。
恐る恐る、カーテンを開け、重い扉を開けた。
すると、冷気と目映い光が、流れ込んできた。
『すごく、雪』
思考も身体も、一瞬で、凍り切った。