快楽を与える棒
ああ、こんばんは。あなたでしたか。お久しぶり、というほどでもありませんね。
私を手に取ったということは、やるのでしょう? いつものあれを。わかっていますよ。私もそのために作られ生まれてきた道具ですから。どうぞお手にとって心ゆくまでお使いくださいませ。
それにしても、最近は私ばかりお使いになりますね。濡らしてから入れる方法には飽きたのですか? 固い物でこすった方が気持ちがいい――なるほど、そういうことでしたか。私で中をかき回しているときのあなたは、たいそう恍惚とした顔をしてらっしゃるのでしょうねえ。私では見えないのが残念です。
おや、暗いままでよろしいのですか? あ、ご自分でやるのですね。あなたのためにやってくれる方がいないと。これは大変失礼いたしました。どうぞお気になさらず続けてくださいな。
まずは入り口。撫でるように回しましょう。次に細かく前後させて。気になるところは特にやりましょう。そうそう、お上手ですよ。なんです、これだけでもう気持ちよくなっているのですか? 本番はこれからでしょう? もっとも、私はあなたが前戯にかまけていても何の問題もありませんがね。
それにしても、ずいぶん溜めていたのですね。入れる度に私が白くなってしまうではありませんか。掻き出してもどんどん出てきます。そこまで我慢なさらなくともよかったのに。さあ、今宵はあなたの思う存分、それを出しちゃってくださいな。
では、もっと奥へ入りましょう。ゆっくり、焦ってはダメですよ。入れては引き、さらに進んでは引いて。そう、その調子です。力は入れすぎず、撫でるように引っ掻くように当ててください。
おや、やはりここが一番気持ちいいのですね。隠しても無駄ですよ。先ほどから同じ場所ばかり私で責めたてているではありませんか。おまけに手の動きが速く、激しくなっている。わかりますよ。もうその手が止められないのでしょう? ほら、そう恐れずに。どうせならこのまま、快楽に浸ってしまいなさいな。
ああ、そんなに奥に入れるもんじゃありません。傷ものになっても私は保証できませんよ。手を伸ばしたくなる気持ちはわかりますが、それ以上やったら痛いでは済まされませんから。
それでも奥に入れたいのですか? まったく、いけない子ですね。すっかり虜じゃないですか。その先にあるのは、快楽に似た地獄かもしれませんよ。
ほらそこ、コリコリしている場所があるでしょう? ええ、今あなたが触った、まさにそこです。やはり気になるようですね。私を引っかけて、そう、いい感じですよ。さあもう一息――
おや、急に出してどうなさいました。そうですか、痛かったのですね。しかし、途中で終わっては気持ち悪いのではありませんか? そんなことしても出せませんよ。もう一度私を入れなさいな。そのために私は作られていると、最初に申し上げたでしょう。
先ほどの場所は――はい、そこです。激しくしてはいけません。力は入れたまま、撫でるように優しく。焦る気持ちはわかりますが、ゆっくりいきましょう。周りもじっくり愛撫してください。ああ、そろそろ出ますよ。あとはわかりますね? 私を一気に――
お疲れ様でした。気持ちよかったでしょう? あーあ、こんなにティッシュを汚してしまって。ふふ、すっきりした顔をなさってますね。そりゃあそうでしょうね。だって、こんなに大きな耳垢が取れたのですから。音もよく聞こえるようになったでしょう。
まだ続けるのですか? そういえば、反対側はまだでしたね。どうぞ心ゆくまで、耳掃除を楽しんでくださいな。
ということで、今回の道具は「耳かき」でした。
ネタが思いついてから、耳掃除って耳かき目線だとエロい感じがするなーとか思ってたらこうなってました。ついでに深夜テンションで書き上げました。
反省はしていませんが、内容は全年齢のはずなのに運営に見とがめられないかが心配です。
オチがわかれば、文章の意味もわかって頂けるはず。
どこまでだませたかわかりませんが、「ちくしょう!」と思っていただけたら私は画面のこちら側でにやにやしていると思います。