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女装で女子校に通ってたらモテすぎてヤバい!  作者: 宮原


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『ひまりと一緒にお昼ご飯!』

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見てくださりありがとうございます!

凄い励みになってます!

 昼休み、トイレから教室に戻ってくるとひまりが声を掛けてきた。

「おーい、朱里~!一緒に飯食べようぜー」

「そだね。あれ、沙耶は?」

「なんか先生に呼ばれてるとかで、用事あるっぽい」

「そうなんだ?それなら先に食べようか」

「だな~」


「何気に二人でお昼ご飯食べるの、初めてじゃない?」

「んー?考えたことなかったけど、そうかもなー」


 今まで二人きりになることがあったとすれば、ひまりが部屋に来た時くらいだろうか。

 ひまりが乃愛と同室になってからは、それもなくなった。二人で来ることはあっても、こうして二人だけというのは久しぶりだ。


「今日は何食べるの?」

「悩んでんだよねー。から揚げマヨ丼か、かつ丼!」

「好きだねー」

「これがいっちばん美味いからな!」


 ひまりは、他のメンバーに比べてよく食べる方だ。

 量もそうだし、食べっぷりもいい。それを見ているのは、なかなかに楽しい。

 沙耶や乃愛も食べないわけではないが、やはりそこは女の子だな、と感じることが多い。


「そういう朱里は何食べるんだ?」

「豚骨ラーメンか、オムライスにしようかと思ってる」


 この学食は、メニューの豊富さと美味しさが半端じゃない。

 こんなの学校でありえるのか?と、率直に思うほどだ。

 ただ、それだけに残念なことが一つある。激辛メニューがない。


 全くないわけではないが、激辛党の自分には物足りない。

 一度頼んで以来、自然と選択肢から外れてしまった。

 極限まで辛いものが食べたい。でも、他に食べる人もいないんだろうな、と思うと少し寂しくなる。

 そんなわけで、今は普通に美味しいメニューを食べている。


「いいなー!」

「一口食べる?」

「食べる!我のも一口やる!」

「ありがとー」


 メニューを受け取り、窓際の二人席に座る。


「おいおい!今日も美味そうだな~!」

「結局、唐揚げマヨ丼にしたんだね」

「うむ!かつ丼も美味いが、唐揚げマヨ丼はここでしか食べられない感があるんだよな~!むしろ学食に来る理由、八割これだぞ!」

「そんなにか~。気持ちは分からなくはないけどね」

「だろ~?」


「ほらほら、口にマヨが……。拭いてあげるから」

「ははは、まるでお母さんだな!せんきゅー」


 ひまりは本当に子供みたいだ。

 常に見ていないと、危なっかしいことをしでかしそうで、なんというか、馬鹿な子ほど可愛いというやつだろうか。

 異性としてどうこうよりも、「可愛い」「構いたくなる」という感覚の方が先に来る。

 お母さんみたいと言われるのも、分からなくはない気がした。


「ほら、一口あげるよ。あーん」

「んー!」

「美味しい?」

「美味い!」


 子供だ。

 それなのに、そんな反応を見ている自分の心が、妙に満たされているのも事実だった。

 喜び方が子供というか、全体的に子供なのだが、親戚のおじさんが子供を甘やかす気分というのが、なんとなく分かる。


「もっと食べる?」

「食べたいけど我慢!朱里もちゃんと食べないとだめだぞー」

「まあ、確かにお腹減ってるしね。ちゃんと頂こうかな」

「うむうむ!我のも一口やるぞ~。ほら、あーん」

「あーん……。美味しいね。このタレとマヨと唐揚げの組み合わせ、ほんとたまらない」

「だよな~!これのためだけに来る価値ある!」


 メニューを端から端まで制覇しよう、なんて思っていたけど、

 好きなメニューにこだわるのも悪くないな、と思った。

 今度何を食べるかはまだ分からないが、いい参考にはなった。


「また口元についてるし……。お行儀よくとまでは言わないから、もうちょっと綺麗に食べなよ……」

「朱里が取ってくれるからな!」

「私のせいだった……」

「ほんと、どうしようもない奴だな、朱里は!」

「ほんと、どうしようもないねー、私」

「な!」


 他愛もない会話が楽しい。

 ひまりと話していると、自然な自分でいられる気がする。

 言い方は悪いかもしれないけど、特に気にしなくていいというか、ひまりなら少し雑に扱っても大丈夫な気がして。

 それは、ひまりがラフに接してくるからこそなのかもしれない。

 一見いい加減に見えて、こういう人との接し方は意外とメリットが多いのかも、と考えさせられる。ひまりのくせに。


「ひまりって、何が趣味なの?」


 自分でも、少し不自然な聞き方だったな、と思う。

 「趣味あるの?」と聞くのは失礼かな、なんて考えていたら、変な言い回しになってしまった。


「唐突だな……。んー、普通にゲームとか漫画とかアニメは好きだぞ。あと、しいて言うなら音楽かな。ジャンルは偏ってるけどな~」


 凄い……。

 この学園では、かなり稀な存在な気がする。今更だけど、気が合いそうで素直に嬉しい。


「どういうジャンルが好きなの?!ゲームでもアニメでも漫画でも音楽でも!」

「凄い食いついてくるな……。朱里も意外と好きなのか?」

「そりゃ当然!まあ、この学園じゃ少なそうだけど」

「だよな~。漫画なら『みつばの!』が一番好きだな。日常系が好きだし、あれは完成形だろ」

「わー、分かる!特に大人と子供の安心した関係性、いいよね!」


「中々話せるじゃん、朱里。好きな作品とかはほんと別れる事多いからなー。難しいよな?」

「むずいねー。私は相手が何好きでも別にいいんだけどさ、それだけでこう判断されるというか?後はジャンルが合わない人とはいつまで経っても合わないな~ってなるよね」

「だな」


 共通の話題があるだけで、こんなにも嬉しいものなのか。


「ひまりって、ここの学生っぽさあんまりないよね。失礼かもだけど」

「言うなあ。まあ、分からなくもないけどな」

「なんでこの学園選んだの?」

「特に理由なし。強いて言うなら、親に勧められたから」

「意外と頭いいんだね……」


 勧められただけでこの学園に入れるなんて、大したものだ。

 要領がいいのか、勉強させられていたのか。

 勉強が好きというより、必要な時だけやるタイプに見える。


「失礼だな!好きじゃないけど、ご褒美あったからやっただけだ!」

「なるほど……」


 確かに、ひまりらしい。いい方法だ。


「ついつい釣られてやらされてんだよな~」

「結果的に良いことなんだから、よかったじゃん」

「まあねー」


 やはり、優秀な人材しかいないんだな……。

 自分も勉強、頑張らないとな。


「前から思ってたんだけどさ、朱里は何でここに転校してきた訳?」


 来たか、と思う。

 いつか聞かれるとは思っていたが、実際に来ると鼓動が少し早くなる。


「家族の都合でかな」


 嘘には真実を混ぜるのがいいらしい。

 あながち間違っていない言い方を選んで、罪悪感を少しでも減らす。


「家族の都合なー。そりゃ大変だ。大変って言うか、面倒っぽいって感じ?」

「まあね……。前の学校よりレベル高いから、そっちが大変」

「ここトップレベルだしな。朱里は現状苦戦してるっぽいしな~」

「うう……。そうなんだよね……。ここ、レベル高すぎ……」

「すぐ慣れるだろ。最初だけだって。我も来たときはびっくりしたし」

「そうなんだ?」

「うむ。もう適応し始めてるし、時間の問題だろ。気にするな」




「ええ~……。今でも沙耶にかなり教えてもらっててこれだしな……。地道に頑張るしかないんだけどさ」

「そりゃそんなもんだ。楽出来たら皆苦労しないだろ。ま、最初のテストである程度いい成績取る事だな。それさえ出来れば、後はらくしょーらくしょー」

「そんなもんかな……?」

「そんなもんだよ~」


 今はその言葉に縋り付きながら頑張るしかないみたいだ。

 実際最初のテストである程度の点数を取るのは今後にかなり影響が出そうだし。

 高得点じゃなくて、安心できるような点数がいいな。高得点を取れるに越したことはないんだけど

 その言葉に、今は縋るしかない。


「そんなことより!」

「どうしたの?」

「デザート行こうぜ!甘いもん食べたら勉強も頑張れるだろ!」

「そ、そうかもね!食べよう食べよう!」

「おー!」


 二人でデザートをたらふく食べて、午後へのエネルギーにする。

 そんな、何でもない昼休みだった。

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