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くねくね

作者: 葉沢敬一

毎週日曜日午後11時にショートショート1、2編投稿中。

Kindle Unlimitedでショートショート集を出版中(葉沢敬一で検索)

 真夏の炎天下に近所の公園まで散歩に出かけた。リモート勤務なので運動不足になるから休みの日は身体を少し動かすことにしている。


 暑い。


 明らかに子供の頃より気温が上昇していると思う。二酸化炭素が原因と一般には言われているけど、科学者はそうとも言い切れないと歯切れの悪い声明を出している。何が本当かわからないらしい。


 まあ、それはともかく。


 Tシャツが汗でべちょべちょになってきた。木陰に設置されていた自動販売機でコーラを買って飲む。コーラはつっかえることなく、するりと喉に収まって、スッキリした。身体が水分を欲していたのが分かる。

 この程度の散歩で熱中症になっては堪らん。


 さて、戻るか。

 と、公園に黒いくねくねした物があるのに気づいた。全長が人の背くらい。


 これは、昔聞いた怪談のくねくねか? それとも人が入っていて苦しんでいるのか?

 前者なら近づかない方がいい。


 後者ならすぐに助けるべき。炎天下で黒装束はキツいだろう。

 さて、どうしよう。


SNSに画像を投稿してから、近づく。風が吹いた。熱風に煽られ、それは左右に揺れる。

 よく見たら、小さい頃流行った、中に空気が入ったビニールの等身大のおもちゃ。キックしたりパンチしたりして遊ぶ物だ。


 もっとよく見たらイラストが描かれている。人気のアニメキャラクター。黒で有名な奴だ。

 はあ、ビックリした。だれかが置き忘れていったんだろう。


 僕はそれに軽くパンチすると横倒しに一度なってまた戻ってきた。コーラ飲んで一度引いた汗がまたじわりと出てきた。


 とっとと家に帰って、クーラーの効いた部屋でアイス食べよう。

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