表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界のつくりを説明する試み  作者: もりを
物質編
8/117

8・コペンハーゲン解釈って

8・コペンハーゲン解釈って


ここまで書いたからには、知っておいてもらおうと思う。


これを読んだら、半分のひとは「ばかばかしい・・・」と、この読みものを見限るかもしれない。


あのアインシュタインさんでさえも、「ふざけんな!」とあきれ果てた件だ。


前の回で、「二部屋に仕切られた箱の中で、一個の量子は(ひとに観測されるまでは)両方の部屋に同時に存在する」と書いた。


これをシュレディンガーさんは、うまい仮想実験で説明してる。※1


二部屋に仕切られた箱の片側にネコを入れておき、一個の量子をスイッチとして、一方の部屋に毒ガスが充満する装置をつくるのだ。


量子が、ネコのいる側に存在すれば、スイッチが入ってネコは死んでいることになる。


反対側なら、ネコはセーフだ。


さて、結果だ。


装置のついた箱をあなたは開けて、ネコの生存・死亡を確認する。


果たして量子は、ネコのいる側でない方の部屋で観測され、ネコはセーフであった。


が、あなたが箱を開けるまでの内部の状況には、極めてシリアスな状況がある。


なぜなら、量子はあなたに見られて観測収縮を起こすまでは、両方の部屋に同時に存在してたのだから。


すなわち、あなたが箱を開ける前、ネコは「死んでた!」のだ。


そしてさらに奇妙なことに、量子がどちらの部屋にも同時に存在してたことから、ネコは「死にながら」「同時に生きてた!」のだ。


あなたによって観測されるまでは!


これこそが、波動関数における確率50・50の意味だ。


こうしてネコの生き死に・・・すなわち観測結果が定まる際に世界は分岐し、パラレルワールドへと向かう着想に結びつくんである。


コペンハーゲン派と呼ばれる物理学者集団(当時の世界における最高頭脳の約半数と言える)が「真実」と認めるこの現象を、信じるか信じないかは、あなた次第です。


つづく


※1 実際のものは放射性崩壊などの情報が含まれてややこしいので、ここでの説明では、わかりやすくアレンジを加えてある。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ