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世界のつくりを説明する試み  作者: もりを
生命編
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4・生命の素、って

4・生命の素、って


生命体をつくるには、石ころや金属のような鉱物じゃない、柔軟な素材である「有機物」が必要だ。


むかし、有機物は「生物由来の資源」って概念で捉えられてたけど、それだと生物発生以前に有機物は存在しないことになり、逆説的に有機物による生物が発生する可能性が失われてしまうので、現在では有機物は「炭素をベースにした化合物※1」って意味になってる。


炭素は、原子核の周囲(電子の最外殻軌道)に四点のプラグをバランスよく配置したパズルのピースなので、原子同士の結合にとても使い勝手がよく、物質を構成する際に引っ張りダコになる。


こうして生まれる化合物の中に、有機物があるんだ。


生物にとって最重要の有機物といえば、アミノ酸だ。


生物は、アミノ酸でできてると言っていい。※2


まずは地球上で、こいつを手に入れたい。


ある実験によれば、原始地球に存在した無機物数種類をフラスコに入れて密封し、熱して冷やして放電すると、一週間後に非生物由来のアミノ酸合成が確認できたということだ。


これは要するに、潮の満ち干の激しい海の浅瀬に雷が落ちると有機物のスープができる、ってことを意味してる。

生物はそんな環境で生まれたんだろうか?


その他にも、最近ちょくちょくと宇宙探査機が小惑星から石くずを持ち帰ってくるが、その中にも生物を構成する多くのアミノ酸が混じったりしてて、「生命起源は宇宙じゃね?」というパンスペルミア説もある。


が、生命誕生のこの物語を面白くするには、ぜひとも地上で素材からつくっていきたい筆者としては、現代科学界でも最有力な「深海底熱水噴出孔由来説」を採る。


つづく


※1 炭素そのものや二酸化炭素、炭酸カルシウムなど、炭素込みでも無機物として選別される例外はある。


※2 DNAもそこに目をつけ、アミノ酸の種類を塩基にコードすることで、生物(無生物も)の設計図としてる。

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