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世界のつくりを説明する試み  作者: もりを
生命編
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1・鉱物から生物、って

1・鉱物から生物、って


太古の昔、この世界には気体しかなかった。


やがて液体と固体ができたのはめでたい話だけど、ここで言う固体は、ほぼ全的に鉱物のことだ。


氷などの例外もあるけど、それを除けば石ころや土や金属ばっかりの、完全に無機物の世界だよ。


この世界は、荒野だったんだ。


そんな枯れきった宇宙の片隅の小さな恒星系の何番目かの惑星において、降って湧いたように生命が出現する。


そのプロセスは深淵なる謎に包まれてて、容易には解明されない問題だけど、ぼくなりに考えるところがあるんで、自説(つか、いろんなやつの概要の総合と独自解釈)を開陳していくよ。


その前に、「天体編」が書いてきたことのおさらいをするべきだろう。


それによって、ぼくら生命体が生まれる前の環境がどれだけ殺風景なものだったか、思い出せるしね。


ビッグバンがドカンと炸裂し、量子場が宇宙を開墾した。


ひろがりゆく空間に素粒子がばらまかれ、様々な相互作用によって物質が生まれた。


物質は万有引力で凝集し、圧力による熱を発してエントロピーの勾配をつくり、宇宙が脈打ちはじめた。


核融合に、超新星爆発に、ブラックホールの生成に、銀河の構成・・・そんな宇宙の大構造の中の小さな小さなエリアで、原始太陽系円盤が渦巻きはじめた。


素材は徐々に集中し、円盤の中央に核融合システム天体(恒星=太陽)ができ、周囲にこぼれた端材はいくつかの軌道に集まって、数個の惑星を形づくった。


灼熱の恒星系円心から近からず遠からず、という距離感のハビタブルゾーン(水が液体の状態で存在できるエリア)に位置を確保し、わが幸運なる地球は自転と公転をはじめた。


が、それはまだ無機質な岩塊だった。


つづく

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