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世界のつくりを説明する試み  作者: もりを
天体編
67/117

27・宇宙の観測問題、って

27・宇宙の観測問題、って


結局、われわれの持つ目という装置は、なにかが放った光を時間差で捉えるという機能の限界からして、過去を観測することしかできない。


さて、ここのところ、宇宙を「観測」と何度となく繰り返してるわけだけど、優秀なきみは、素粒子世界における「観測問題」を忘れてないだろう。


こうして議論は、量子力学の問題に戻らなければならない。


素粒子の揺らぎと重ね合わせ、波動関数と不確定性原理にデコヒーレンス・・・思い出すとげんなりするかもしれないが、ここがまたしても最終的な着地点だ。


ざっと観測問題を思い出しておくと、「素粒子は場において波のように振る舞っており」「何者かに観測された途端に一点に収縮して位置を得る」というものなんだった。


つまり、量子場をそよがせる波動関数が、ひとに見られたまさにその瞬間にエネルギーを集中させて質量を獲得し(E=mc2)、物質化するのだ。


そんな素粒子(=場)の振る舞いが、宇宙観測においても起きてる・・・のかもしれないというのが、わが説だ。


われわれが観測するのは、宇宙の過去であり、観測された世界が形として確定してることは自明だ。


ところがこれは、われわれの観測が宇宙の過去を確定する・・・すなわち、「観測収縮によって宇宙の様相を実体化させたわれわれはその形式を過去と呼ぶ」と言い換えることができる。


われわれの前にひろがる宇宙は、すみからすみまでが過去という確定様態であり、「現在の姿」と言えるものはどこにもない。


現在の宇宙の姿がないのは、われわれが観測できない・・・つまり確定させてないからなのだ。


それはまだ誰に観測されることもなく、実体化を免れてるわけだ。


現在の宇宙の姿は、まだ波動関数の様態を保ったまま、観測可能宇宙の裏側に隠されてる。


時空間ですらないそれは、人智を超えた抽象的概念であり、文字通りに果てしない無限であり、鏡の向こうに(今度こそ)永遠に連なるパラレルワールドとして存在する。


つづく

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