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世界のつくりを説明する試み  作者: もりを
宇宙編
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16・特異点って

16・特異点って


さて、(後に構築されることになる)ぼくらのこの世界に散りばめられたすべての素粒子(ぼくの肉体を含む)が、ただの一点に凝集されてるんだった。


そんな特異点が、ちょん、とうがたれた瞬間に、まさにこの世界がはじまった。


そいつが破裂し、時間が開始された。


空間が開いた。


それにしても困惑させられるのが、この「宇宙の素」の一点における高密度と高温をどう考えるか、だよ。


空間がなければ密度もくそもないし、基準の温度がなければ高温もくそもない。


なのに、時空間の存在しない「とある位置」に、それが突如として立ち現れたんだ。


その内容は、量子力学が言うに、ものすごく強く震える波・・・言わば強力なエネルギーの固まりだった。


そしてそいつを、何者かが観測したんだろうか?


素粒子たちは位置を得、質量化した。※1


そして、質量あるところに、重力は発生する。※2


とてつもなく高密度な物体の出現に、周囲の時空間はねじくれ・・・いや、逆だ、ねじくれた異空間が、この世界独特のまっとうな時空間となったわけだ。


ぽんっ、とはじけた特異点は、細密に分解される。


ここは都合上、パウダーとなって飛び出した、と古典的に描像しよう。


特異点を構成する素材はクォークとグルーオンなので、ひょっとすると本当に核分裂のように、巨大な原子番号の元素から小さな番号のものへと粉砕されていく手順を追ったのかもしれない。


そしてコンマ000・・・数秒後あたりに、中性子となった。


それがなぜ陽子でないかというと、中性子の中にはとても大切な秘密が内包されてるからだ。


つづく


※1 特殊相対性理論で言うところの「E=mc2」。


※2 一般相対性理論における重力理論。

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