5・物質って
5・物質って
素材が集まったところで、ぼちぼちとこの世界を構築していきたい。
さて、世界の所在に先行して、場というものがまずあるんだった。
場は、何枚も折り重なり、繊維を絡み合わせて波打つマットだ。
その中の一枚、クォーク場(の波動関数)が大きく波頭を突出させ、三つのピークからクォークを生み落とした。
最も小さな物質のかけらとも言える波のピース・・・つまり素粒子が三つ、概念上のひろがりである場からこちらの実在世界へ、独立を果たしたのだ。
すると、クォーク場と重なったグルーオン場が反応し、高い波をつくってクォークと相互作用を起こす。
接着剤の役目をするこの素粒子は、クォーク三つをくっつける。
陽子・・・すなわち水素原子核が誕生した。
過程の後先についてはごめんなさいだが、ここにさらにヒッグス場が反応し、出来たての物質に質量を与える。
質量あるところに、重力あり。
グラビトン場がすかさず波のピークを重ね合わせ、引力を与える。
この部分を一般相対性理論は、「物質は周囲の時空間をゆがませて場にくぼみをつくる」と言い表したんだった。
さらに光子場が電磁気力を与え、水素原子核は+電荷を持つ。
その電荷に電子場が反応し、−電荷を持つ電子と結んだ水素原子核は、晴れて水素という原子のユニットを構成するに至る。
波同士の相互作用だけで、ひとつの元素ができた。
だんだんと世界のつくりが見えてきたところで、いよいよ宇宙の開びゃくの物語を具体的に展開していきたい。
つづく




