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ぱんけーきイズでっど  作者: アラタオワリ
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# スイートルームでパンケーキを(3)

 車が停車すると、零香は菓乃に降りるようにジェスチャーで促した。

「こっちは、私だけではなく、マリコもいるから大丈夫だと思うけど。そっちの量子コンピューターを最優先で使わせて欲しい。

そうなんだ・・・・会長は優しいな。ありがとうって伝えておいて。全て終わったら詳しく話すつもりだから。じゃあね、切るわ」

零香は通話を終えると早い足取りで先を急いだ。その後ろを菓乃は、生地に負荷を掛けぬように腕で調整をしながら必死に付いていく。

フロントに軽く頭を下げて、VIP専用の直通エレベーターに乗り込む時にようやく、零香は疲れ果てた少女に気付いた。

「おっと、あなたいたのよね」

「やっぱり。忘れられていた・・・・」

「うふふ、さあ、入って」

エレベーターが昇り始めると、菓乃は階数表示を見つめながら尋ねた。

「おじさんに何かあったんですか」

「会社のハッカーが教えてくれたんだけど、ちょっと、行方が分からなくなったみたい。

・・・・ウチのボクちゃんも」

ドアが開くと目の前では佐藤コンシェルジュが頭を下げている。

「ただいま。ごめんなさいね、また我が儘を言って」

零香はしっかり目を見て労いの言葉を添えた。

「ご心配なく。厨房並みとはいきませんが、ご用意させていただきました」

「あと、回線占領しちゃっていない」

歩きながら佐藤は答えた。

「ファスビンダー様からのご要望に従って、支配人が責任をもって準備させていただいております。ご心配なさらないでください」

零香の姿を確認したボディーガードは中のマリコに機敏な動きで連絡をする。部屋のドアは零香のスピードに合わせ、僅かな歩みの調整を強いることもなくベストなタイミングで開いた。

「フウちゃん、帰ったわ」

「お邪魔します・・・・」

菓乃はパンケーキの生地を慎重に抱えてするりと部屋へ入っていく。


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