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ぱんけーきイズでっど  作者: アラタオワリ
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# メアの尊厳(2)

 夢が覚めて冷静さを取り戻したヒミはKZの方へ逃れる際、慌てて足がもつれた。

「あ、ぶつかる。

え? あれ? 」

KZの身体に受け止められることなく、スッとすり抜けてしまった。

メアはその様子を見ていて疑念を持った。

「回線の問題? ならばこっちのメイドの子も解像度は下がるだろうに」

ブゥォーンというノイズの旋風の後に再びKZは姿を現した。

「選択の時が迫っているのかな」

小さな声ではあったがメアは聞き逃さなかった。

「おい、選択だと。未成年のくせに。父親にまず相談しろ」

「趣味性過多なぶっ壊れキャラにどう相談するんだよ・・・・」

そう言うとKZはノイズを纏い点滅し出して、解像度が再び悪く為ってしまった。

「感情が乱れると障害が出るのか」

「負荷が増すからね。説明している内は感情を乱れさせないでくれるかな」

「憎たらしいがいいさ。

メアちゃん了解です」

メアは右手を頭に左手の指を軽く咥え左肩を落とし、クビレが最も鮮烈な印象を与えるポーズを決めた。

「アハハハ、フウのおじさんこんなに面白い人だっけ」

ヒミが腹を抱えて笑うのでKZは父親を怒れなくなった。

「うっ・・・・、まあいいや、ヒミが楽しそうだから」

KZは目を閉じると、一呼吸置いてから話し始めた。

「『ノベンバー・ソウル・ランド』のベースプログラムである『SLIDER』は生理的ともいえる問題を内在しているんだ。

パンケーキだけでなくスイーツに関するデータや味わう時の幸福感などから酸化防止コードを生成して注入しなければ、レセプター・コードが瓦解してしまうというリスクを」

メアはヒミの為に少しポーズ変えてあげながら答えるのであった。

「そうさ。但し、お前たちはアップデート出来たんだろ。その証拠に失踪事件は全てオレたちの手によるものだし、実際、零香たちはそのような行動をしている形跡は無いからな。

この疑問こそが、お前の選択と関係しているのか? 」

「そこで、母さんはリスク領域と人間の脳を介在するレセプター・開発に移った。プラットフォームとなる空間には重みのある孕み値を生み出し、観念的な仮想空間をにぎにぎして、これまた絶妙にご飯粒が口でほろほろとほぐれるようなおにぎりになったんだ」

「おにぎり? 」

「あ、ごめん。個人的なイメージと解釈だから、笑っておいて。

とにかく、お母さんのおにぎりのおかげで、ボクの意識はメタバースにおいて魂を一時的ながら生かせるように出来た」

「パンケーキの次はおにぎりなのか」

「バランスの良さが大事だよ」

KZはちっともふざけている様には見えなかった。


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