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天使かと思ったら魔王でした。怖すぎるので、婚約解消がんばります!  作者: 水無月 あん


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魔除け

今日、2話目の投稿になります。

「それより、ユーリ。どうしてここがわかったの?」


質問には質問でお返しよ!


「ああ、そんなこと。それは、魔除けをつけてたからだよ。ほら、アデルの頭に。忘れた?」


魔除けをつけた? 頭、頭、頭?? 


…あああああ!! 思い出したっ! 


市場で、ユーリが私と離れる時、人の頭のてっぺんに、キキキキ…、したわね! 

顔がほてってくる。


思わず、頭に手をのせて、ユーリから後ずさった。

「でも、その魔除けで、なんでわかるの? まさか、私の居場所をユーリに知らせる機能があるの?!」


「そうだね。なんでもわかるよ。アデルに起きたこと」


なんですって!

なんて、おそろしいの! 魔王の魔除け!


「たとえば、何を知ってるの?!」


「卵がわれるようになったこと」


えええ! すごい、あたってる! 


「ほ、他には…?」


「そうだね。助手だなんていって、うかれてたこと? しかも、他の男のそばでね。ほんと、ひどいよね。これって、浮気じゃない? ねえ、アデル」


なんだか、語尾にいくほど、こわいんですが…。


ええと、私、うかれてたかしら?

いや、でも…楽しかったかも。


ってことは、あたってるじゃない!


こんな、恐ろしい魔除け、さっさととってもらわなきゃ!


「ちょっと、ユーリ! こんなおそろしい魔除け、早くとってよ!」


「んー、どうしようかな? アデル次第かな?」


「どうでもいいから、とって!」


「じゃあ、一つお願い聞いてくれる?」

ユーリの目が、やけに光ってる。魔王感がすごいよ。


「…お願いってなに?」


「簡単なことだよ。ほら、ぼく、アデルに追い返されて、傷ついたんだよね」

と、かけらも傷ついてない顔で言った。


「そう…かしら?」


「だから、この後、二人でお茶してよ」


お茶…。まあ、それくらいなら、大丈夫。命はとられないだろうし。


「わかったわ! じゃあ、早くとって」


ユーリは微笑むと、近寄ってきて、両手で頭をおさえた。

魔除けをつけたときと同じね。

でも、両手でおさえて、どうやってとるの?


と、思ったら、ユーリの顔が私の顔に近づいてくる。


「ちょっと待って! えっと、頭のてっぺんにつけたよね? なんで、顔に近づいてくるの?」


ユーリは、妖しげな顔でほほえんだ。

「つける時は、頭のてっぺんだけど、とる時は、違う場所に同じことをするんだよ」


はあ?! そんな魔除けってある?


「はい、そこまで」

声とともに、さっと、私とユーリの顔の間に手がおりてきた。

見ると、デュラン王子の手だ。


「次期公爵。いたいけな少女をだまして、なにやってるの?」

デュラン王子がユーリを冷たい目で見ている。


私、やっぱりだまされてたのね?


「部外者は邪魔しないでくれる? 婚約者同志のたわむれだから」

ユーリが、嫌そうに言った。


急にあたりが寒くなってきた。ほら、マルクがふるえてる。


と、そこへ、ロイドと師匠が入ってきた。


「ドーラさん、だいぶん良くなってきました。…って、次期公爵は、なぜここに」

ロイドの冷たい声が響く。


うん、ややこしくなってきた。同じ質問のループだわ。


「そろそろ、アデルを返してもらおうと思って」


「アデル様を、あなたに返す理由がありません。宮殿には私が送りますから、どうぞ、お帰りください」


お願いだから、あおらないで、ロイド!

ユーリ、そんな凶悪な目でにらまない!


そして、デュラン王子と師匠、観察してないで、とめて!


なんだか、ゴーゴーと、北風が舞う音がきこえるわ。

どんどん温度がさがっていくみたい。まるで、極寒の地ね。


マルクはもう凍りついてる。


あ! ダニエルまで、かたまりはじめてる。

二人に免疫がないから大変。


早く助けなきゃ!


ロイドまでもどってきてしまい、場が荒れてます…。ブックマークをしてくださった方、いいねをくださった方、評価をくださった方、本当にありがとうございます! 読んでくださって、感謝でいっぱいです!

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