↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天使かと思ったら魔王でした。怖すぎるので、婚約解消がんばります!  作者: 水無月 あん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
29/156

市場に到着

市場に入ります。

「アディーのまわりは、…うん、なんというか…、興味深い人が多いね」

微妙な空気の中、デュラン王子が、言葉をしぼりだした。


ロイドを、どうとらえていいのか、とまどってるようね。


で、そのロイドはというと、デュラン王子は放置で、私にばかり気を配っている。


「アデル様、ほら、足元気をつけて」

と言いながら、小石をひろう。


「暑くなってきましたね」

と言いながら、さっと日傘をだして、私の上にさす。


いつもながら、どこに持ってたの? マジシャンですか?

ほら、デュラン王子が目を見開いてるよ。


「もう着きますからね。お疲れでしょうが、がんばってください」

馬車から市場まで、すごーく近いんだけど…。


という感じで、ロイドは私に絶え間なく、色々気づかってくる。


マルクも、他の護衛騎士たちも、見慣れているので、完全スルーだけど、デュラン王子の目は、もう、ロイドにくぎ付け。

さっきから、町の景色、全く見てないよね?


まあ、わかるけど…。

出会ったことのない生き物に遭遇したら、まわりに目がいかないもんね?


そんな微妙な空気の中、市場に到着。

町の人たちでにぎわっていて、ちょっとわくわくしてきた。


ロイドが、

「ここが、この町で、一番歴史が古い市場です。一年中、朝早くから夕方まで、休みなくあいてます」

と、説明した。


うわあ! あまーい、いいにおい!


「マルク! あそこのお店、おいしそうだよ!」

思わず、甘いもの好き仲間に声をかける。


ずーっと疲れた顔をしてたマルクが、やっと笑顔になった。


「ねえ、ロイド。あのお店、何を売ってるの?」


「揚げ菓子を売ってますよ」


「へえー、ちょっと食べてみる?」

そう、提案してくれたデュラン王子が、輝いて見える。


「やった! マルクも行ってみよう!」

と、走り出そうとしたが、ロイドにおさえられた。


「走ったら危ないです」


「大丈夫よ! すぐそこじゃない?」


「ダメです。転んだら大変です。私が買ってきますから」


と言って、すぐさま走っていき、お菓子を手にして、すごい勢いで戻ってきた。


ねじったお菓子が紙に一つずつくるまれている。

おいしそう!!!


ロイドは、それを、デュラン王子とマルクに一つずつ渡した。


私も手をだすと、ロイドは、なぜか、

「少々お待ちを」

と言って、お菓子の上の方をちぎった。


「ちょっと、ロイド! なにするの?」


が、ロイドは答えず、お菓子を口にほうりこんだ。

そして、口の中でしばらくかんで、やっと飲み込んだ。


「毒はありません。大丈夫です。どうぞ、アデル様」


…ああ、毒味ね。それ、今いる? お菓子が小さくなっちゃったよ。


マルクが気の毒そうな目で私を見ている。

デュラン王子は、お菓子のことも忘れて、またもやロイドにくぎ付け。

ロイドは、涼し気な顔で、私を見ている。


ほんと、なに、この状況?! こんな感じが、今日、ずっと続くの? 

すでに、ぐったりなんですけど。


まあ、揚げたてのお菓子はおいしかったけどね。

マルクも甘いものが補給され、顔色が戻ったから良かったけどね。

デュラン王子は、お菓子の味は多分あんまりわかってないみたい。

すっかり、ロイドにのまれてるもんね。


そして、続けて、市場を見て回ることに。

デュラン王子が目立つので、やはり歩いていると、あちこちから、きゃっ!みたいな声が聞こえる。


そんな声を聞いて、やっと、デュラン王子も正気を取り戻してきたみたい。

いつものように、まわりにむかって、甘い笑顔をふりまきはじめた。


この市場は奥に長い。両脇にずらりとお店が並んでいて、エリアによって、お店の種類が決まってるみたい。今は、お花や植物のお店が並ぶエリアに入った。


「ねえ、アディー、好きなお花は何?」

デュラン王子が聞いてきた。


「うーん、王道だけど、バラかな」


「何色が好き?」


「ピンク!」


「アディーに似合うね」

と、デュラン王子がほほえんだ。まさにバラが背後にとぶようなほほえみだ。


そして、

「ちょっと、寄っていい?」

と私に聞き、ひときわ、おしゃれな雰囲気の花屋さんに入っていった。


マルクはお花に興味がないよう。

甘いものエリアで、いつの間にか調達していたお菓子を袋からだして食べている。

ほんと、よく食べるね…。


ロイドは、私の背後にはりついて、まわりを警戒している。

二人ともマイペースだ。


店先に並べられたお花は色とりどりで、うん、疲れた心を癒してくれるわ!


そうこうするうちに、デュラン王子が戻ってきた。


うわあ、びっくりした! 大きな花束をかかえている。


「これ、アディーに。初めてのデートの記念に」


いやいや、デートではないですが…。

って、すごい量のバラの花束なんですが! しかもピンク!


わたされた花束に自分がうもれそうになった。

いい香り! お花をもらったら、やっぱりうれしいね。


なんとか、花束から顔をだして、

「あの、ありがとう、…デューさん」 

とお礼を言った。 


「どういたしまして。店じゅうのピンクのバラ、買い占めてきちゃった」

そう言って、デュラン王子が、それはそれはとろけるような笑顔をみせた。


なんか、照れる…。


じゃない! 一気に心をもってかれそうになってしまってたわ!

さすが魔王、おそるべし!















書いていて、マルクを忘れそうになります…。そして、ロイドの案内?は続きますが、どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。