表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/151

天使がいる!

幼少期、ふたりの出会いについて、少し書いていきたいと思います。

ここで、私の幼少期、ユーリとの出会いについて話したいと思う。


私は、小さいころから、本ばかり読んでいた。

10歳上の兄、王太子のルイや、9歳上の姉、第一王女のカレナとは年が離れていて、あまり遊んでもらえなかった。二人は忙しかったから。


といっても、たまに会うと、めちゃくちゃ、かまわれる。その愛情は両親よりも重く、暑苦しいくらいだ。

本好きと知るや、二人は会えない分、やたらと本をくれた。

私の本好きが加速したのはしょうがないだろう。


そんな時、ひきあわされたのが、ユーリだ。

私が5歳、ユーリが13歳のとき。


私の母である王妃が、友達もいず、本ばかり読んでいる私を心配して、親友の公爵夫人にたのんだのだ。

思えば、家柄からも最初から婚約者候補だったのだろう。


最初に、ユーリを見たときは驚いた。見たこともないような、きれいな子どもだったから。

肩にたらした金髪の髪はさらさらで、中性的な雰囲気。


「アデル王女様、はじめまして。ユーリと申します。よろしくお願いします」

そう言ったあと、ほほえんだ顔はまさに天使。


本以外に興味のなかった私だが、この時ばかりは声をはりあげてしまった。

「えー、天使!? 天使がいる! わたし、天使とおともだちになれるの?!」

ちょうど読んでいた童話にでてくる天使みたいだったのだ。


しかも、前世では天使グッズを集めていた、筋金入りの天使好きだ。


わたしの母である王妃がうれしそうにほほえんだ。

「そうよ。ユーリくんは天使みたいに、きれいだものね。よかったわね、アデル。仲良くしてもらいなさい」

うれしくなって、天使をもう一度みた。


天使はほほえみを深くした。長いまつ毛の下で、澄んだ青い目が、光っている。

が、なぜか、わたしの体がぶるっとふるえた。


そう、今思えば悪寒だったんだ。


あの時の私に声を大にして言いたい。

それ、天使じゃないから。

真っ黒だから!って。

2話目の投稿。こんな感じでいいのだろうか?と、不安がよぎりますが、がんばって完結を目指して書いていきたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ