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公爵夫人レイラ

今日は、3回目の投稿になります。

あれから1週間。

ついに、公爵夫人である、レイラおばさまとお茶をする日になった。


もちろん、大事なポイントはユーリが絶対に留守であるということ。


念には念を入れ、兄、王太子にもそれとなく確認している。

その結果、通訳、参謀として、隣国との大事な交渉があるこの日に決まった。


そして、レイラおばさまの大好物である、王宮御用達の老舗ケーキ屋さんの季節限定アップルパイも用意した!


なんて、ぬかりのない私。やれば、できる子!


公爵家に到着すると、レイラおばさまとマルクが出迎えてくれた。


「アデルちゃん、いらっしゃい! 今日は楽しみにしてたのよ」


笑顔でむかえてくれるレイラおばさま。

ユーリと同じ金髪で澄んだ青い目、スタイルはすらりとした、とてつもない美人だが、表情が可愛らしく、どこか少女のよう。

ちなみに、マルクは全身が公爵に似ている。いわゆる、親しみやすい外見だ。


「おじゃまします。今日は、お芝居のお話が聞きたくて、お時間をとってもらって、ありがとうございます。レイラおばさま」

「あらあら、レイラおかあさまでもいいのよ? もうすぐ、そうなるんだから。フフフ」


いえいえ、なりません。ならないために、がんばります!


もちろん、レイラおばさまは大好きだから、本当なら義理のおかあさまだなんてラッキーなんだけどね。

残念、息子が怖すぎる…。


応接間に案内されると、そこには色々なお菓子やサンドイッチが並べられている。


美味しそう!…いやいや、今日は大事な任務がある。食べ物に気をとられてはならない。


用意されていた席にすわる。


となりを見る。

マルクよ。いくらなんでも緊張しすぎだろう。

置物みたいだよ。


真実の愛を演じないといけないのに、大丈夫だろうか。

しかたない。いざとなったら、一人芝居。

私の眠れる女優魂を呼び起こすのよ!


「早速ですが、今、レイラおばさまが見に行っているお芝居ってどんなお話なんですか?

人気があるので、私も興味があって」

まずは、直球で。


レイラおばさまの顔は、さっきから話したくてうずうずしている感じがしたから。


「それが、すごく素敵なの! ヒロインがね、家のため、政略結婚の相手と愛のない結婚をしようとするところからはじまるの。また、この政略結婚の相手がひどい人でね。人を人とも思ってない、冷たい人なのよ」


ここで、私は、大きく、うんうんとうなずく。

確かに、人を人とも思ってない感じだよね。一緒だ。


「でも、ヒロインが健気なの。心優しくて、可憐で、そんな婚約者にも、つくそうとするのよ。

ほんと、何度見ても、序盤はかわいそうで涙がでちゃうの」


心優しくて、可憐…。

うん、私もそうでないとは言えない、…かもしれない。


よし、ここまでは、一緒。…ということにしておこう。


が、つくそうとする? …これは、ない。やりたくもない。

ますます、やつが助長するだけだもの。


ということは、舞台のキャラとは、少しずれるが、まあいいか。


「そこで、庭師の男性が登場するの。困っているヒロインを静かに見守って、寡黙だけど頼もしいの」


ええと、ここで、真実の愛の相手が登場ね。ということは、マルクか…。

うーん、静かは静かよね。だって、横でマルクはかたまったまま、一言もしゃべってない。

これを寡黙ということにしてしまおう。


そして、頼もしい? 

うーん、よくわからないけれど、まあ、お願いをきいてくれて、この場にいるので、頼もしいということに、してしまおう。


だいたい、舞台のキャラと同じだ。いける!


そんなことを考えている間にも、レイラおばさまの話は、どんどん熱をおびていた。


いまや、お気に入りの役者の演技をほめまくっている。本当に素敵だとか、素晴らしくて泣けるとか。

ということで、興味がないので…省略。


どんどんおかしな方向にすすんでいっているけど、大丈夫だろうか…? 読みにくいところも多々あると思いますが、よろしくお願いします。

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