4話 パートナーの仲間達
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「召喚!!来るのじゃ!!仲間達!!」
目の前には大きい物から小さいものまで懐かしの魔法陣が出てきよる。
「グォォ!!」
白と黒の模様を持つ熊の名称 ライ。
「グォン!!」
全身真っ白の模様を持つ熊の名称 トス。
「ビィーー!!」
頭の上に角がある鹿の名称 リンベール。
「「「「「「「「ガァァァァ!!!」」」」」」」」
八の頭を持つドラゴンの名称 オロチ。
「ォォォォォォオオオオ!!!」
四足歩行の大きな四つの翼を持つドラゴンの名称 ハク。
「クッルルーーー!!」
鷹と獅子の体を持つグリフォンの名称 リフォン。
「クッーーーン」
「グル」
「ワオーン!!」
犬の顔が三匹あるケロベロスの名称 ロロス。
「··········」
こちらを見ながらノシノシとゆっくり歩いて来ておる亀の名称 スク。
「ご主人様!!」
「マスター!!」
右から魚のヒレを持ちながら空中を泳いでおるセイレーンの名称 イレーン。
左は誘ってくる衣装が際どいサキュバスの名称 キュルル。
「ヒヒィィィ!!」
頭には角、腰には翼があるペガサスの名称 ペルーノル。
「マイ・マスター。約三百年、九ヶ月、二週間と三日。お待ちしておりました·····」
··········全てが機械で出来ておるエクス・マキナの名称 マキナ。
「契約者様·····全十二のパートナー整いました。お帰りなさいませ。そしてよろしくお願いします。」
最後にユグルが話し、全体が見えてくる·····壮観で結構じゃのう。
「うむ。久方ぶりじゃの。元気にしとったか?」
膿の話をは輪切りにイレーンとキュルルが突っ込んで来るのじゃが、ユグルの精霊魔法を使って弱めてゆっくり抱える。
「ご主人様!!」
「マスター!!」
「そんなに泣くでない。膿はここ居るのじゃ。」
全く·····子奴らは嬉しいが少しは大人にならんか。
「グルルル」
「ガっルル」
「くーーん」
「なんじゃ。なんじゃ。そんなに来られてもいっぺんには無理じゃぞ?·····あ!トス!!こら!背中に入る出ない!!のにょ!!ロロス!!ズボンの中に頭を突っ込んでも何も無いのじゃ!!!ァァァ!!」
ちょっと待つのじゃ!!そんなにくっつかれたらなんにも出来んぞ!!ユグル!!ユグル!?何故そんな優しい目で見えおるのじゃ!!早く助けぬか!?目線で送ってるじゃろう!?
「契約者様·····頑張ってください!」
「そんな笑顔で言わんでも·····あ。待つのじゃ!!」
「これは少し掛かりそうですね。まぁ。元々契約者様が私達パートナーを疎かにしたのが悪いんですが。それにしても·····ライやリンベール、ハクは行かないのですか?久しぶりですよね?」
「グォン。」
「ピィーーー」
『私は最後でいい。今の状態を見ればな。』
「··········うわぁーあんなにヨダレがいっぱいの契約者様を見ると大賢者の二つ名の威厳が無さそうですね。」
『そうだな。·····。』
「お主ら!!聞こえておるからな!!!」
·····かれこれ·····数分の間に仲間とヨダレとの格闘·····疲れたわい。
「くーーん」
「待っておくれ。後でまた撫でてやるわい。」
「おおー!!契約者様が折れるとはびっくりですね。」
「驚いているように聞こえぬぞ。精霊王」
「そうでしたか?たまたま心に篭って無かったみたいですね。それよりも·····綺麗にした方が良いですよ?」
「·····止めてくれればこうはならなかったのじゃがな。」
「それは契約者様が悪いです。」
「そう言われると·····言い訳できん·····はぁー分かったのじゃ。なんかあったら教えてのー。」
「はい。なんにもならない様に出来るだけ頑張らさせて頂きますね。」
「そこは絶対に入らないように頑張ると言って欲しかったのー!!」
全く·····あ奴らは·····まぁ。でも、元気そうで良かったのじゃ。さて、彼奴からグチグチ言われる前に綺麗にするとするかの。
閑話休題·····(水浴び·····何か見られているような気がするのじゃ·····)
水浴びが終わり服も違うのに着替えてみんなに戻るとするのじゃが·····
「何しておるんじゃ?ペルーノルとトス、それに、イレーンにキュルルも、どうしたんじゃ?」
「この変態二人ご主人様の入浴している所を覗こうとしたんですよ。だからキツく縛ってやりました。」
「変態。」
「ヒヒィィィ!!」
「グッグル。」
「何とゆうか·····勇敢じゃな。無謀とも言うがの。·····それにしてもよく見つけられたの。」
「何となく感じたんです。邪な邪気が。」
「うん。なんと言うか·····身体が震える感じ?」
「ソナタが····か?まぁ。何はともあれ助かったのじゃ。ありがとう。」
「野山の崖に落としておきますね。」
「手伝う。」
「「よっこらせ。」」
「ヒヒィィィ!?」
「グルっガ!!」
「······」
ご愁傷さまじゃ。せめて心の中だけでもご冥福を祈っておくぞ。·····さて。行くとするかの。
まぁ。とは言っても直ぐに着くので考えることは無いんじゃが。
「お疲れ様でした。契約者様」
「ユグルかの?男はそんなもんじゃ。膿も若い頃はやろうとしていたしの。」
「貴方も加害者でしたか。」
「若気の至りじゃ。·····そんな話よりもみんなお腹すいておろう。ほれ。今日は祝いじゃ。いっぱい食うのじゃぞ?」
「 グォォォォオオオ!! 」やら、「 ピィーー!! 」やら、「 ガァァァァ!!! 」やら、うるさいが嬉しい様で良かったわい。
「良いのですか?私達は別に魔力だけでも生きていけますよ?」
「魔力だけでは味気無いじゃろう?魔力の味がどんなのかは知らんのじゃが、時には味を変えたくなるものじゃよ。」
「確かに·····味があるのか、ないのかではコンディション的にも違いますが。」
「今日は祝いじゃ!!苦しくなるまで食べるぞお主ら!!」
·····うむうむ。騒いでおって嬉しいわい。何人かはここには要らぬが、後で帰ってくるじゃろう。
騒ぎ倒すわい!!
···············数時間後。
「うがァァァァ!!飲みすぎたのじゃ!!」
「グルルル。」
「ォォォォォォ。」
「痛いです!!ご主人様!!」
「何やってるんですか貴方達·····はぁー魔法をかけるので静かにしてください。マラ、リフォン、マキナ。手伝って下さい。」
「グル。」
「クッルル!!」
「分かりました。」
「はぁーやりますよ。せーの。『リザレクション』」
·····痛いのじゃーー··········ん?だんだん引いてきたのじゃ。痛くないの?
「楽になったの·····」
「ォォォォォォ。」
「契約者様。余り羽を外しすぎると皆までも外すので気おつけてください。次やったら倍に痛くしますからね。」
「何故酷くさせるんじゃ!?そこは楽になるように直してくれるシーンじゃろ!!」
「そんなことを言ってまた、やらかしてしまってはこちらが困るんですよ?分かって·····まさか、分かっていないなんて言いませんよね?ん?ん?」
「··········気おつけるのじゃ。」
「よく言えました契約者様。」
··········腹黒悪魔め。次を見ておれ!絶対に恥ずかしいシーンを録画してやるのじゃ!!
「ん?なんか私の勘が反省していないと聞こえているのですが·····」
「··········そんなことは無いぞ?」
だから!!なんで分かるんじゃ!!パートナー達よ!膿を助け··········なんで皆、こちらを見ないんじゃ!?オロチよ!!何故八体の首が全員空を見ておる!!それにケロベロスよ!!洞窟の壁を見ても何も無いぞ!!助けてくれぬのかお主達〜〜〜!!
「私の勘が·····」
「分かったのじゃ!!!気おつければ良いんじゃろ!!」
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