12.休日③
レナと過ごす休日。
「美術館の次は?」
「博物館と水族館、どっちがいいですか?」
「水族館」
「では、水族館に行きましょう」
「これは…」
僕はうなった。想像以上に水族館が良かったからだ。
「いかがですか?レン様」
「正直、水族館には初めて来た」
「どうですか?」
「すごくいい」
「本当ですか?」
「うん、楽しい」
「良かったです」
売店があった。魚を可愛くデフォルメしたぬいぐるみを売っていた。
「レナ、どれがいい?」
「私はいいです」
「まあまあ、そう言わずに」
「いえ、いいです」
「わかった」
「お気持ちだけで」
僕は店員に言った。
「このお店にあるぬいぐるみ全種類ちょうだい」
「はい」
「え?」
大きめの袋がぬいぐるみで満たされた。
「あげる」
「いいです、困ります」
「そんなことを言われても、受け取ってもらわないと困る。僕にぬいぐるみは似合わない」
「わかりました、ありがとうございます」
「あ、荷物がいっぱいやね」
「帰るまで荷物を持つよ」
「大丈夫です」
「いいから、いいから」
「そろそろ夕食にしようか?」
酒を控えて夕食。夕食の店もレナに任せた。やっぱり男1人ではキツイ店だったが料理は美味かった。
「ドラゴンに乗ってみたい?」
「えー?いいんですか?」
「いいよ」
僕はドラゴンにレナを乗せて夜の街の上を駆けた。
「どうだった」
「王都の夜景が綺麗でした」
「また乗せてあげるよ」
「はい、お願いします」
レナを感動させることが出来た。
「僕の部屋に寄ってくれる?」
「え?」
「いや、変な意味じゃない。渡したいものがあるんだ」
僕は鞄から小さな石の欠片を取り出してレナに渡した。
「はい。今日のお礼」
「何でしょうか?」
「ダイヤモンドの原石」
「受け取れません」
「まだ残ってるからええよ。任務中に鉱山を通った時に欠片を幾つか拾っておいたんや」
「ありがとうございます」
レナは泣き出した。
「なんで泣くの?」
「嬉しくて」
「大袈裟やで、早く泣き止んで」
「はい」
「じゃあ、今日はありがとう。楽しかったわ。また遊びに行こうね」
「はい」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
レナはやはり笑顔だった。それが嬉しかった。妹ができたみたいだった。
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