12.休日②
レナと過ごす休日。
レナと昼食をとった。僕1人なら絶対に来ない、女性を連れていないと来れない可愛い店に来ていた。
「本当にここで良かったんですか?」
「うん、ちょっと照れくさい雰囲気やけど」
「すみません」
「ええよ、レナがいてくれるから平気。僕1人じゃ入られへん店やけど」
「私の好きなお店なんです」
「料理は美味しかったよ」
「デザートは要らないんですか?」
「うん、デザートよりコーヒーがええねん」
「でも、嬉しいです」
「何が?」
「レン様と一緒にこの店に来ることが出来て嬉しいんです」
「そうなんや。ところで“様”じゃなくて“さん”でええよ。
「いえ、やっぱりレン様はレン様です」
「なんで?」
「レン様は私にとってヒーローなんです」
「なんで?」
「泣きそうなくらい困ったときに助けてくれたけど」
「あんまり美化しないほうがええよ」
「レン様と呼ばせてください」
「まあ、呼びやすい呼び方でええけど」
「はい」
「この後は?」
「美術館と博物館、どちらがいいですか?」
「美術館」
「では、美術館へ行きませんか?」
「ええよ」
「結構、ええもんやね」
「レン様、絵は好きなんですか?」
「うん、好きやで。以前はよく絵も描いた」
「見せてください」
「王都にもってきてないねん」
「新しく描くことってありますか?」
「うん、多分。落ち着いたら」
「じゃあ、次に描いたらみせてくださいね」
「わかった」
「レナは展望台とか美術館にはよく来るの?」
「はい」
「泣きそうなときには展望台に行きます」
「泣きそうな日ってあるの?」
「ありますよ」
「そうなん?」
「私、結構泣き虫なんです」
「寂しい?」
「そういう日もあります」
「仕事がツライ?」
「そういう日もありますよ」
「僕は泣くことが無いけど、泣かずに済むようになったらええね」
「はい、そうですね」
美術館の中で、綺麗な栞と絵葉書があった。僕は1つずつ買った。それとスケッチブックを2つ。
「はい、あげる」
「え?」
「本読むよね?」
「はい」
「絵も描くよね?」
「はい」
「じゃあ」
と言いつつ栞と絵葉書とスケッチブック1冊の入った袋を渡す。
「ありがとうございます」
「僕も描くようにスケブ買ったから。近い内に描くね」
レナも僕も笑顔だった。
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