2.門出④
入隊の洗礼。
「そのまま開始線まで。次、レイラ」
レイラは美人だが目つきが鋭く愛嬌は無かった。さっきのウェイの方が愛嬌はあった。
「……」
レイラの殺気が伝わってくる。訓練でどうしてここまで殺気をだせるのだろうか。
「よろしくお願いします」
僕は言ったが、レイラは沈黙。
「構え」
レイラが構えた。
「はじめ」
一瞬で間を詰められた。僕は後ろに跳んだ。間一髪。レイラは強いスピード剣士だった。
僕はしばらく連撃を防いだ。どうやらレイラはこのまま一気に決着をつけるつもりだろう。ならば距離をとらないといけない。
僕は口から火を吹いた。これくらいの炎なら操れる。
今度はレイラが後方へ跳んだ。
「髪の毛が焼けたらどうする?」
「そうならないように加減しましたよ」
「訓練とはいえ、手加減されるのは不愉快だ。2度と言うなよ」
「はい」
今度は僕の方から間を詰めた。大剣をの喉元に突きつけた。
はずだったが、レイラは空中に逃げた。僕の後ろに回った、やばい。
後ろを振り向くと同時にガード。レイラは僕と同じスピード剣士だ。また連撃をしのがなければならない。
僕は火を吹いた。
また、距離をとることができた。
次に僕は、火炎玉をレイラに連発でお見舞いした。このくらいなら火も操れる。
だが、案の定火炎玉は全てレイラに防がれた。
そこで僕は、風を操り砂塵をレイラにぶつけた。
目つぶし(目隠し)になるはずだ。
レイラの懐に飛び込んだ僕はレイラの喉元に剣を突きつけたが、レイラも僕の脇腹に剣を突きつけていた。
「双方それまで。今回は引き分けだ」
一体、いつまで続くのだろうか?
★メッセージ、コメント、評価、感想、レビュー、ブックマーク等よろしくお願いいたします★




