10.休日と新しい動き⑦
合流。
新しい任務が決まった。
国内(特に国境付近の郊外)、国外(西の国ホヨウ)でのモンスターの実態調査…の護衛だった。学者が百人以上とのことだった。
遊学に出る5千人長と合流してから任務にあたれとのことだった。遊学隊とは途中から別行動らしい。
しばらく待って、到着した遊学隊の5千人長はロウだった。
「なんや、ロウやったんか」
「ああ、国王陛下のお気遣いだ。世間というか世の中を広く見ろということらしい」
「あれ?本当に国王陛下のお気に入りやったんか」
「多分な。千人長になったときにお目にかかってから何度も呼ばれているしなぁ」
「国王陛下と何を話すんや?」
「政治や外交の話が多いな。と言っても、俺は聞き役だ。ただ、必ずエリザベス様が一緒にいらっしゃる」
「エリザベス様に気に入られたのか?」
「どうだろう?」
ちなみに、ロウは長身で筋肉質、更に男前だ。女性に不自由したことが無いらしい。
「エリザベス様と結婚したら次期国王陛下か?エリザベス様が女王になるのか?」
「そこらへんのところは全くわからん。レンこそどうなんだ?ソフィア様を妻にしたら王位を継承できる可能性もあるぞ」
「そやな。でも、あんまり考えてないなぁ。この国はこの国を治めたい奴が治めたらいいと思うけどなぁ」
「まあ、とりあえずこんなにゆっくり国内外を見るチャンスは滅多に無い。有意義な時間にしたい」
「真面目やなぁ」
「レンは国内外のことに興味は無いのか?」
「無い。命令じゃなければ部屋で寝てる」
「そう言わずに、せっかくの任務だ、楽しもう」
「はい、はい」
「明日には出発か?2,3日休んでから出るか?」
「部下を休ませてあげたい」
「じゃあ、出発は3日後にしようか」
「ああ」
「今日は飲もうか?」
「ああ」
そこへ美人の双子がやってきた。
「隊長」
「ああ、どうした?」
「出発は?」
「3日後の朝だ。皆を休ませてくれ。それから、お前達も休むように」
「はい」
「ついでに紹介しておく、3千人長のレンだ。モンスター研究の方の隊長で、俺の同期だ」
「初めまして、ミーです。」
髪の長い方が言った。
「シーです」
髪の短い方が言った。
「レンだ。これからよろしく」
「よろしくお願いします」
「綺麗な副将だな」
「お前の副将も綺麗じゃないか」
「まあね」
「じゃあ、飲もうか」
僕とロウは、朝まで飲んだ。
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