10.休日と新しい動き①
休憩。
僕が“瀕死の重傷、絶対安静”というの名の錦の御旗を掲げつつ怠惰に暮らしているとジェーンとマリアが部屋にやってきた。
「隊長」
「外はどうなってるんや?」
「私の家族はエラン城下街に避難できました」
「これで、不安無く任務に就けるか?」
「はい、もう大丈夫です。隊長が護衛をつけてくれましたし」
「じゃあ、帰還する。出発だ」
いつでも帰還できるように準備はしていた。
「皆、帰還するぞ。出陣だ」
皆、嬉しそうだった。
「隊長はどうして狙われたのでしょう?」
マリアが話しかけてきた。
「しかも、2度もな」
「ソフィア様のことでしょうか。あの方が公言なさったので」
「それもありそうやなぁ、でも、ソフィア様も狙われたしなぁ」
「そうですね」
「それに僕は、あちことで嫌われている。“ドラゴンに乗った平民”とかね」
「ご存じでしたか」
「他人のことは知らないけど、自分のことは多少わかるもんやからな」
我々の動きを知っているソフィアは、日時を合わせて本陣を訪れた。
ソフィアが着く前に、僕は本部に来るよう指示された。
「3千人長のレンです」
「入れ」
「はい」
「ただいま戻りました」
「遅かったな」
「申し訳ありません」
「また刺客に狙われたようだな」
「私の未熟をお詫び申し上げます」
「今回、ルフランの敵の牽制部隊を退却させたは見事」
「ありがとうございます」
「だが、刺客に不覚を取った失態。見逃すわけにはいけない」
「はい」
「本来なら5千人長に昇格の所だが、今回の昇進は無しだ」
「はい」
「では、次の司令を待て」
「はい。失礼しました」
昇進が出来なくて残念だった。
「隊長」
「ジェーン、どうした?」
「昇進できなかったのですね」
ジェーンは俯いた。泣いているのかと思った。
「ジェーンのせいやないよ」
「ですが」
「ジェーンの件が無かったら、また別の理由で昇進は保留になってるやろ」
「でも」
「気にせんでええってゆうとるねん」
「はい、わかりました」
「千人長として、3千人隊の副将として今まで通り頑張ってくれ」
「はい」
「無理は絶対にするなよ。負い目に思うことは無い。僕は元気だ」
「私が隊長と始めてお会いしたのは100人長の時でした。まさか自分がこんなに早く千人長になれるなんて思っていませんでした」
「なるべく安全に!なるべく出世をしよう!」
「あ、隊長、ソフィア様が」
「そうだった!行かないと。じゃあ、また後で」
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