2.門出②
卒業式が終わって春休みを楽しむ。
卒業式を迎えた。
僕は、ロウ、ライ、シローと飲みに行った。
「最後の春休みだな」
「4月からは社会人だからね」
「結局、軍隊に入るのは俺だけか」
ライが寂しそうに言った。
「ロウは士官学校を出たら軍に入るじゃん」
「ああ」
「士官学校卒で来られてもなぁ、編入組はいいよな」
「ライが入隊してから頑張ればいいんだよ」
「僕は王女の護衛兵、ロウは士官学校編入、シローは大商人の護衛兵やから。卒業と同時に軍隊に入るのは確かにライだけだな」
「でも、ライは良かったね」
「何が?」
「30人長待遇で」
「卒業試験3位やからな」
「それでも、特別待遇だろ」
「確かに、感謝してるし、ラッキーだったと思ってる」
「でも、レンはいいよね」
「何がええの?」
「ソフィア様の側近だろ?」
「そうやけど」
「ソフィア様、綺麗じゃん」
「確かに、この前の謁見の時には驚いた。間近に見ると本当に美しかった」
「護衛しがいがあるよね」
「まあ、オッサンの護衛するよりは」
「俺は大商人のオッサンの護衛だぞ」
シローが笑った。
「お前は給料がいいから選んだんだろ」
「その通り」
「まあ、とにかく全員の就職が決まって、卒業できたんやからええやないか」
「では、俺たちの輝かしい未来に」
「乾杯」
その日は、男4人で朝まで飲んだ。
入隊まで、約2週間。
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