8.軍隊の日常⑤
モンスター退治、再び。
モンスターが現れるという村に着いた。夜に出て来るらしい。
「ジョン、ジェーン」
「はい」
「はい」
「今回はお前達に任せてもええか?」
「はい」
「はい」
「何人必要だ」
「村人の話では、結構数がいるみたいなので100か200ほしいですね」
「じゃあ、200人。後は任せた。今夜は俺は寝る」
簡単過ぎる作戦会議が終わった。
「隊長」
夜、僕のテントにジェーンが入って来た。僕は目を覚ました。服は軍服を着ている。
「どうした?」
「手伝ってください」
「どうして?」
「魔人もスライムも大きいのです。しかも合体技を繰り出してきました」
僕は剣を持って立ち上がった。
「ジョンは?」
戦っています。
「土の魔法を使える者を急いで集めろ」
「はい」
やがて40人程が集まってきた。
「地割れは起こせるか?」
無言。
「では土でスライムをまとった魔人を包み込め」
魔法発動。
魔人が土の塊から出て来た時には、水分の無くなったスライムが剥げ落ちそうになっていた。
「スライムに魔法攻撃、魔人に物理的攻撃を。ジェーン、ジョンと連携して攻撃。逃がすなよ」
「はい」
ジェーンは騎馬で駆けて行った。護衛隊員時代の経験が思わぬところで役に立った。
朝日が出て来る頃、僕らの隊は完勝した。やっと帰還できる。
しかし、ここでも魔人とスライムの共闘。不自然だ。何かが起こっている。調査は必要だろうなぁと思った。本部に帰ったら、本部長とソフィアに伝えようと思った。
「山賊退治、国境警備、モンスター退治、警察業務、なるほど、これが軍隊の日常か」
「そうですが、それが何か?」
ジェーンは“何を今更”という雰囲気で答えた。
(戦争でも起これば出世が早いのに)と思ったが、不謹慎なので僕は言葉にはしなかった。
ただ、今回のカレント族討伐の手柄によって僕は千人長に出世した。モンスター退治の件はほとんど評価されなかった。
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