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7.不穏③

ソフィアの気持ち。

 可能な限り最速で、リーやシュウを連れてソフィアが王宮を訪れた。


「おお、ソフィア、会いたかったぞ」

「お久しぶりです、お父様」

「今日は何だ?」

「護衛員の解任命令についてです」

「それがどうかしたのか?」

「私の護衛隊員です。お父様からの人事異動はやめてください」

「降格すべきところを、部下思いのお前のことを考えて百人長待遇のままだぞ。まだ何か文句があるのか?」

「護衛隊員から軍隊に異動ということが問題なんです」

「お前を守れなかったんだぞ。皮1枚とてこのままではいかん」

 そこで、控えていたリーが口を挟んだ。

「全ては隊長の私の責任です。私をお裁きください」

 更に、シュウが口を挟んだ。

「いえ、あの時は私の班が護衛にあたっていました。私をお裁きください」

「お前達の責任については保留だ。お前達を異動や謹慎でもさせたらソフィアを護る者がいなくなる」

「お父様」

「お前はユリウスとでも結婚しろ、どうせ決めた相手もいないのだろう」

「心に決めた人がいます」

「何?誰だ?」

「近い将来、大将軍になる人です」

「まさか、それがレンでは…」

「そのまさかです」

「許さん」

「大将軍になってもですか?」

「むむ…大将軍になどなれるものか」

「レンを引き続き私の護衛隊に」

「むむ…」

「お願いです」

「ダメだ、護衛隊員としての任は解任する」

「どうしても正規軍に異動ですか?」

「決めたことだ」

「では、千人長として軍隊へ」

「無茶を言うな」

「お父様、5年間だけ私に自由をください。5年後にレンが将軍になっていなければ全てお父様の言うことに従います」

「5年間だな。わかった。しかし、千人将は無理だ」

「では、せめて300人長で」

「むむむ…」

「お願いします」

「わかった。これは親子の情だ。そのことは理解しておくように」

「ありがとうございます」

 ソフィアは父親に深く頭を下げた。

「王宮で暮らす気はないのか?」

「私はまだエラン城にいたいのです」

「わかった」

 王は溜め息をついた。


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