6.エランの日常⑥
モンスター対護衛隊員。
「こんな化け物が出てくるのもエランの日常ですか?」
僕が言うと。
「いや、なかなか無い。そもそもスライムと魔人が共闘することが珍しい」
と、シュウが答えてくれた。
「まずはスライムを狙う。それから魔人だ。まずは魔法攻撃。スライムを退けたら魔人に物理的攻撃だ」
リーが言った。
「まずは俺たちがやる」
アベル、アラン、アレクサンドルの3人が馬から降りて地面に手をついた。地割れが起きた。モンスターが地割れに吸い込まれる。モンスターが吸い込まれると地割れが元に戻った。
「これで封印出来ればいいのだが」
アランが言った。
「あ」
地面から手が出て来た。ゆっくりだが、魔人は地中から這い出してきた。
「地中に埋めても無駄だったか」
アレクサンドルが悔しそうに言ったが、リーは違うことを言った。
「スライムが地中に水分を奪われて剥がれかけているぞ、攻撃を続けろ」
ランが火炎柱、レイラ、シュウ、ウェイが火炎弾を放つ。スライムが蒸発していく。
「宙から攻める」
フーが再び舞い上がろうとした。
「僕も乗っけてくれ」
僕はフーの背中に乗った。二人で宙を舞う。魔人の頭上から攻撃する。
「紅蓮剣」
フーと僕は剣に炎をまとわせた。物理的攻撃と魔法的攻撃の両方を同時に行う技だ。戦士高等専門学校出身者ならほとんどの者が出来る技だった。
魔人の首は僕とフーが切り落とした。スライムは、他の面々で無力化してくれた。
首を失ってまだ歩く魔人に、リーとシュウが槍と剣でとどめを刺した。
「攻撃やめ。回復班、スライムと魔人が生きていないか確認を」
ユーリ達が、魔人とスライムが蘇らないか検証を始めた。
「火事の次はモンスター、偶然にしてはできすぎているな」
シュウが言った。
「まだ何の確証も無い。邪推は辞めよう」
リーが答えた。
「国境付近ならともかく、こんなところでモンスターに遭遇することが元々ありえないんだ」
レイラが解説してくれた。僕はただ、
「そうなんですか」
と答えた。
「スライムも魔人も復活はありえません。大丈夫です」
ユーリが調査報告をした。
「レンさん、馬は回復させましたよ」
「ありがとうございます」
僕は再び自分の馬に乗った。馬に愛着がわいた。
「よし、帰還する」
僕たちは帰路についた。
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