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5.風④

風来坊のフー現る。

「ソフィア様」

 リーがソフィアに話しかけた。

「ワンタン達の隊長はワンタンでしょうか?」

「その方が良いでしょう」

「ワンタンは100人長になってしまいますが」

「良いではありませんか。100人を統制してもらうのなら」

「ワンタンは100人長にしては実力が足りません。ひいき目に見ても30人長です。特別扱いすると他の兵士から不満が出るかもしれません」

「それでは、全員を1階級特進させましょう」

「良いのですか?」

「構いません」

「しかし…」

「以前から悩んでいたのです。私の直属になると、武勲に恵まれず出世しにくいですからね」

「それはそうかもしれませんが」

「国境で小競り合いをしている方が昇進できると聞いたことがあります」

「姫はお悩みでした」

 と、ユーリが言った。相談を受けてきたのだろう。

「リー隊長、私もソフィア様がお悩みになっていたことを知っています。ここはソフィア様のお好きなようにしていただいては…」

「わかりました。手配します」


 これで僕は100人長待遇になった。


「失礼します」

「どうぞ」

 兵士が一人、テントに入って来た。

「レン様にお客人です」

「誰ですか?」

「フーと名乗っています。吟遊詩人であり剣士だと申しております」

「ソフィア様、席を外してよろしいでしょうか?」

「レンの友人ですか?」

「はい。学生時代の」

「このテントに呼べばいいですよ」

「よろしいのでしょうか?」

「構いません」

「では、連れて参ります」

 兵士がテントから出た。すぐに独りの長身で色の白い青年を連れてきた。

「ソフィア様、お初にお目にかかります。私はフーと申します。吟遊詩人であり剣士です。そこにいるレンの友人です」

 

 旅装姿の、異彩を放つフーに全員が目を奪われた。僕は、フーが何をしに来たのか早く知りたかった。 


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