5.風③
思わぬ味方。
「貴殿は何者か?」
ワンタンが問いかけてきた。
「第3王女ソフィア様の護衛兵だ」
「なんと、それは貴重なご縁」
「何が?」
「是非、ソフィア様の兵として仕えたい」
「山賊が何を言うてるねん」
「我々は元々、オリヴェルによって失脚させられた貴族の私兵だった」
「そうだったのか」
「だから、オリヴェルの財産を奪っては貧民に配っていた」
「で、また兵士になりたいの?」
「ソフィア様ならお仕えしたい」
「我々では判断が出来ないからついてきたらいい」
「ありがたい」
「1つ約束してほしい」
「なんだ?」
「女性のいるときに“かまいたち”はなるべく使わないように」
「わかった」
レイラが何か言いかけたが、言うのをやめたようだった。
「じゃあ、ついてこい」
「採用しましょう」
ソフィアは即決だった。
「あなたを含めて39人ですね」
「いえ、そこでお願いがあるのです」
「何でしょう?」
「昔の仲間も呼びたいのです」
「総勢何名くらいになりますか?」
「100人です」
「招集を許可します」
「ありがたき幸せ」
「ソフィア様、よろしいのですか?」
リーが確認した。
「ここらを治めていたのはラップ侯爵です」
「そうです。そしてラップ様はソフィア様のお味方でした。ですから、ソフィア様ならお仕えしたいと思っております」
「ラップはかわいそうでしたね」
「はい、館も失い狭く古い部屋で病死しました」
「ラップは信用が出来ます。ラップの信頼した部下なら信頼できます」
「でも、弱いですよ」
と、僕。
「きっと、心は強いでしょう」
「なるほど」
「これからは毎日修練してもらう」
リーが言った。
「少しずつでも強くなってくれ」
「わかりました」
一応、味方が増えた。さい先の良いスタートだったかもしれない。
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