5.風②
山賊達。
とりあえず、僕はシュマーイを縛った。
「こいつは人質だ。お前らの頭を連れてこい」
ギヨザーが走って消えた。
少しして、また矢が飛んできた。今度は2本。僕はまた手でつかんだ。レイラも1本つかんでいる。
「出てこい」
禿げとデブが出て来た。
「俺はラメーン」
「俺はチャハーン」
「いいから、来いよ」
二人が抜刀してかかってきた。今度は僕にラメーン、レイラにチャハーン。僕もレイラも鞘ごとで殴った。
「頭を連れてこい」
ラメーンとチャハーンは焦って山を登っていった。
やがて1人の屈強な男が現れた。
「あんたが頭か?」
「そうだ。名前はワンタン」
ワンタンの後ろに30人くらいの人影があった。
「30人くらいか?」
「39人だ」
「盗賊をやっているらしいな」
「我々は義賊だ。主にオリヴェルの財産を没収して貧民に渡している」
「義賊であっても、今日限り盗賊稼業を辞めてもらおう」
「それは出来ないと言ったら?」
「言わせない」
僕は馬から降りた。まだ馬には乗り慣れていない。
「来いよ」
ワンタンは円月刀を抜いた。一瞬で間を詰めてきた。1合打ち合った。悪くない感触。だが、僕の敵ではない。ワンタンの喉元に鞘ごとの剣を突きつけた。
「まだまだ」
突風が吹いた。皮膚が裂ける。かまいたちだ。僕は無意識にレイラの盾となりかばった。
「レン」
「無傷か?」
「無傷だ」
「それなら良かった」
僕はワンタンに一気に詰め寄った。皮膚は裂けるが致命傷ではない。そしてワンタンの頭を鞘で殴った。ワンタンが倒れた。
ワンタンは立ちながら言った。
「参った」
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