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【祝! 107000PV突破】ファースト ファンタジー  作者: 崔梨遙
第6章 セカンド ファンタジー フビジの初陣
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セカンド ファンタジー (第1章 第18話)

マリーの初陣&フビジの指揮。

「ここらでいいだろう。打ち合わせ通り布陣するぞ」



 フビジ達は緩やかな谷間で持ち場に移った。


 敵はここを通らざるおえない。



 敵が来た。狭い谷間なので1万の軍勢も縦長で長細く行軍する。


「ケイジ隊、行け!」


 敵勢の半ば近くが通り過ぎようとしたところでケイジの一隊3百人が谷を駆け下りた。


 敵を前と後ろに分断する。



「ギルバート隊、行け!」


 敵勢の中軍と後軍の間にギルバートの3百人が斬り込んだ。後方でも敵を分断した。



 これで中央が孤立した。


 そこへフビジやマリー達の本隊が中軍に突入した。



「急げ!長くはもたんぞ。早く敵の大将を探せ」


「これは時間との戦いなんだ」



 フビジの前に大男が立ち塞がった。


「お前がこの軍の大将か?」


「いや、千人長のグヒヒだ」


「お前に用は無い」



「はい、お姉様!ここは私が!!」


 マリーが来た。


「任せても大丈夫か?」


「大丈夫です、お姉様は大将を探してください」


「無理はするな」


「はい!」



 やがて一際豪奢な甲冑の男をフビジは見つけた。


「この隊の大将か?」


「いかにも」


「では、命を貰おう」


「我はオム、そなたは?」


「フビジだ」


「女か?」


「女だ」


「やめておけ」


「やめない」



 フビジは馬から降りた。


「女は斬りたくない。いや、斬らずに捕らえて弄ぶか…」


 フビジがオムの馬の首を斬った。


 馬が転倒した。


「何をするか」


「お互い地上で闘いたいと思ってな」


「儂の愛馬を…殺してやる」


「やってみろ」



 オムが剣を抜こうとした。


 そこでフビジが一気に間合いを詰めた。得意の抜刀術でオムを袈裟斬りにした。


 迷わず首をはねる。



「敵将オム、討ち取った!」


 味方からの歓声、敵からの悲鳴。敵はバラバラに散っていった。



「お姉様、私も千人長のグヒヒを倒しました」


 マリーはグヒヒの首をぶらさげて帰って来た。


「無事で良かった。よくやったな、偉いぞ」


「はい、頑張りました。これが私の仕事ですから」 


 真面目な顔でマリーが言った。


ギルバートやケイジが寄ってきた。


「作戦成功だな」


 ケイジも首をぶら下げていた。


「それは?」


「敵の千人長。猪突猛進していたら目の前に立ち塞がったから斬った」


 ギルバートも首をぶら下げていた。


「それは?」


「後方にいた千人長です。今回は倒せました」



「完全な勝利だな」


「うおー!」


 ケイジが、ギルバートが、隊員が叫んだ。



「お姉様、良い作戦でしたね」


「ああ、父と同じ作戦なんだ」


「そうだったんですか?」


「そうだ、父もこのやり方で多勢に勝ってきた」


「なるほど、これからどうしますか?」



「城の兵と合流する」


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