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21.反撃⑩

死体部隊。

 僕達はエラン城を出た。


 イロハの3万人をセリアとエイミーで指揮するので、セリアとエイミーの1万5千人はライとカルラが引き受けることになった。

 久しぶりに前線に出られるということで、ライもカルラも喜んでいたが、僕は“こんな時にシュウ様が健在であれば…”と思った。

 と思ったら、シュウもギリギリになって王都奪還のメンバーに加えられていた。

 シュウは飲んだくれていたが、5千人を任され独立遊軍ということになった。

 リーが元のシュウに戻ることを期待して参加させたのだと思った。きっかけさえあれば…僕もそう思う。


 何日か経って、王都付近まで進軍した。こちらは6万人。それとドラゴン3体。

 ドラゴンは僕、ミー、シー。3体はエラン城に残してきた。


 王都に駐屯していたホヨウ、ルフランの連合軍は約7万人。まずは野戦を仕掛けてきた。

 それはそうだろう。現状、応援を期待しても難しいだろうから。

 援軍無き籠城は自害も同じ。野戦に活路を求めたとしても無理は無い。

 とはいえ、野戦で敗色が濃厚になれば城に逃げるのだろうが…。


 僕達は、いつも通りドラゴンで先陣を切った。

 手当たり次第、敵兵を薙ぎ倒し火炎で焼いていく。


 それで、いつも通り僕達ドラゴンを無視して突撃する敵兵。

 こちらの陣も動いて乱戦になる。


 そこで、僕達はまた王都内へ飛んで行った。


 僕のドラゴンは城門を内側から解放した。

 雪崩のように敵味方の入り混じった軍勢が入城してくる。


 ミーとシーは城壁の上の弓兵を焼いていった。


 ドラゴンを使えることのありがたさを痛感する。


 城壁の弓兵を一掃したら、僕等は王宮へ飛んだ


 近衛兵らしき騎士団がいたが、僕達3体のドラゴンが相手ではどうしようもない。殺されるか逃げるかの2択しかない。


 その時、大声が轟いた。

「死体部隊だ!」


 僕は声がした方へ急行した。

 王宮に近い墓地の近くだった。無数の死体部隊が僕達の軍勢に近付いている。


 とりあえず、前の方を歩いている死体を焼いていった。


 この先にシンヤがいる!


 決着をつけたい。僕はドラゴンから降りて主を失った馬に乗り墓地の中に踏み込んでいった。

 ドラゴンで墓地を荒らしたくなかったからだ。


「ジェーン、代わりにドラゴンに乗ってくれ。僕はシンヤと決着をつける」

「私も行きます」

「ダメだ!僕達の部隊を指揮する者がいなくなる」

「ですが!」

「僕は大丈夫だ!」

「わかりました。お気をつけて」

「ありがとう」


 僕は歩く死体を大剣で薙ぎ払いながら奥へと進んでいった。


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