19.戦の跡①
フーとレイラ。
木陰で泣いているレイラを見つけた。
声をかけにくかった。でも、声をかけなければいけないと思った。
僕はレイラに近寄った。レイラはフーのマントを纏っていた。
「レイラ」
レイラは答えない。
「どうしたんだ?」
「私を庇ったフーが帰って来ない」
「まだ死んだと決まったわけやない」
「怪我をして、どこかで倒れているのかな?」
「かもしれん。僕がドラゴンで見てくるよ」
「今からか?」
「ああ、リーによろしく伝えておいてくれ」
「私も行く」
「ミーとシーも連れて行こう、あの2人の能力なら探しさせるかもしれない」
僕達はリーの許可を得て、もと来た道をドラゴンで戻った。
「ミー、シー、フーを見つけてくれ」
「はい」
しばらく飛行すると、
「いました」左下です」
シーが言った。レイラの表情が明るくなった。
降りてみると、そこにフーがいた。
それは“かつてフーだったものだった”ほとんど全身が黒焦げで外観ではフーなのかわからない。
「シー」
「はい」
「本当にこれがフーなのか?」
「はい」
「回復魔法を施します」
ミーとシーが回復魔法を施した。
黒焦げの死体が綺麗になって、黒焦げの顔がフーの顔に戻った。
「いいぞ、その調子で」
「いいえ」
「これが限界です。これ以上の蘇生は出来ません」
レイラが泣き崩れた。
僕はフーの遺体をゆっくりとドラゴンの背に乗せた。涙が止まらないレイラも乗せた。ミーもシーも乗る。
僕達はエラン城に戻った。
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