14.戦争④
出発前夜。
僕達はミキヲ城に着いた。
ここで、全員の集合を待つ。
僕とシローは、総大将のエイト将軍の部屋に行った。
コン、コン、コン。
「誰だ?」
「この度、配属になったレンとシローです」
「入れ」
「失礼します」
細い鋼のような男だった。細身なのに全身の筋肉がよくわかる。
「レンです」
「シローです」
「よろしく頼む。もう数日、援軍を待って出陣だ」
「それまでにこの城が包囲されるのでは?」
「その可能性は大いにあり得る」
「では、どうするのですか?」
「大丈夫だ。安心しろ。とりあえず休め」
その時ノックの音がした。
「誰だ?」
「俺だ、兄貴」
「入れ」
「ちょうど良かった。援軍のレンとシローだ」
「よろしく、俺はナインだ」
「ナインはこの城の副将。俺たちは双子なんだ」
本当にそっくりだった。
とにかく、全員集合するまでは休みだ。僕は喜んだ。
と言っても、城の外には出られない。何時呼ばれるかわからないからだ。
とりあえず与えられた部屋に入った。少し埃っぽい。レナの存在のありがたさを痛感した。
コン、コン、コン。
「どなたですか?」
「ジェーンとマリアです」
「どうかしたか?」
「私達、大きな戦争に参加したことが無くて」
「不安なの?」
「はい」
「大丈夫やで」
「隊長は大きな戦争を経験しましたか?」
「うん。“ギデンの血の海”」
数年前、カルデアの部隊がルフラン軍に包囲殲滅されたときのことだ。カルデア兵の死体の山と流した血の量から、そう呼ばれている。
「隊長はあの場にいたんですか?」
「うん、学徒出陣で」
「よくご無事で」
「生還した者が2割もいなかったからなぁ。でも、僕は帰ってきたよ」
「大変な経験をしていたんですね」
「どんな惨敗でも、生き残れよ。生き残りやすい作戦は考えるけど」
「はい」
「ありがとうございました」
2人は少し明るくなった。僕は、また寝た。
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